男女の賃金格差 企業が自己診断 政府 分析ツール開発へ 宮本徹議員が提案

 岸田政権が21日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2024」(骨太の方針)に、各企業が男女間の賃金格差を自己診断できる「差異分析ツール」の開発が盛り込まれました。日本共産党の宮本徹議員が、昨年の衆院予算委員会で提案していました。
 「骨太の方針」は、「女性の所得向上を通じてその活躍を支える」として、「差異分析ツールの開発・活用促進を進める」と明記。今月11日に策定した「女性活躍・男女共同参画の重点方針2024」(女性版骨太の方針)にも同様の方針が盛り込まれました。
 宮本氏は、昨年10月30日の衆院予算委で、日本は説明のできない賃金格差が大きい国だと指摘されており、フリーマーケットアプリ大手メルカリが自社の賃金を分析したところ、男女で7%の説明できない格差があったため、報酬調整で2.5%まで格差を縮めた事例を紹介。スイスやドイツなどでは、同じ勤続年数や職種などで賃金格差があるかを企業が自己診断できる計算ツールを提供していると指摘し、日本でも「男女賃金格差を自己診断できる計算を是正する取り組みを政府として進めるべきではないか」と提案しました。
 これに対し岸田文雄首相は、「より男女賃金格差是正を図る上でどんな取り組みが効果的なのか、こうした議論は政府としても検討を続けていただきたい」と答えていました。

以上2024年6月26日付赤旗日刊紙より抜粋