生活実態に見合う賃上げを 共産党 東京労働局に申し入れ

 厚生労働省の中央最低賃金審議会が2024年度の最低賃金引き上げに向けた議論を本格化させるなか、日本共産党の都議団と宮本徹衆院議員、吉良よし子参院議員は19日、厚生労働省、東京労働局、東京地方最低賃金審議会に対し、最低賃金をすみやかに時給1,500円以上に引き上げるよう申し入れました。中央最低賃金審議会は7月下旬にも地域別の引き上げ額の目安を示し、10月から切り替わるのが通例になっています。
 都議団からは白石たみお、米倉春奈、藤田りょうこ、徳留道信の各都議が参加。東京労働局(千代田区)を訪ねました。東京労働局は東京の最賃を審議する東京地方最低賃金審議会の事務局として、資料提供などを行います。現在の最賃の全国平均は1,004円で、東京は1,113円。政府は「2030年代半ばまでに全国平均で1,500円」を掲げてます。
 申し入れでは藤田都議が要請内容を説明。実質賃金は26ヶ月連続で前年割れし、マイナス期間は過去最長を更新、今年度の食品値上げは7,424品目に及ぶとの調査結果を指摘。全労連が2019年に実施した最低生計費試算調査で北区の最賃は1,664円だったことや、米・ワシントンDC2,386円、英国1,998円など欧米の例も挙げ、「都民の生活を支え困難を打開するには、今こそ、最低賃金の大幅引き上げが必要」と強調。賃上げのための中小企業支援の抜本的な強化も欠かせないとしました。
 その上で①最賃を速やかに1,500円以上に引き上げる②最賃は全国一律とし、地域格差を解消するよう政府に提言する③労働者の生活実態に即した最低生計費調査を行い、最賃議論に反映させる④東京地方最賃審議会の全面公開⑤中小・小規模企業の賃上げのため、社会保険料の軽減などの直接支援-などを申し入れました。
 審議会での最賃を決める目安として「労働者の生計費」「一般的な労働水準」「企業の支払い能力」の3要素が考慮されます。
 宮本氏は、標準的な生活を営むうえで必要とされる費用として審議会に示される標準生計費単身世帯の場合、都が14万3,780円に対し三重県が17万100円という算定額を例示したうえで、まともな生計費の調査資料が提供されていないと指摘。「最賃を議論するために生計費調査をしようと現場から声を上げてほしい」、吉良氏は「街頭で宣伝していても1,500円にしてほしいという要望は強い。その方向で審議を進めてほしい」と訴えました。
 応対した東京労働局の岡田直樹労働基準部長は、「最低賃金は大変注目されている。公労使でしっかりと議論していけるよう事務局として取り組む」「要請内容は審議会の場で委員に伝え、厚生労働省にも伝達する」と答えました。

以上2024年7月28日付「東京民報」から抜粋