優生思想 根絶へ全力 きょうされんと共産党懇談
日本共産党の国会議員団でつくる「旧優生保護法問題の全面解決」推進本部は18日、第3回の会合を国会内で開き、障害のある人の事業所などでつくる「きょうされん」と意見交換しました。
旧法下で不妊手術を強いられた被害者への補償法を検討している超党派議連のプロジェクトチーム(PT)の議論について、高橋千鶴子衆院議員が報告。「法案が成立したらそれでよしとはできない」と強調し、共産党が1948年の成立から賛成し、その後も96年まで旧法を問題視してこなかった責任と深い反省に立ち、戦後最大の人権侵害である旧優生保護法問題の検証と優生思想根絶の先頭に立ちたいと表明しました。
きょうされんも構成団体となっている優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会(優生連)は5日、国の謝罪や賠償、恒久対策をめぐる提言を公表。同提言についてきょうされん兵庫支部の松本多仁子さんは「二度と同じ過ちを繰り返さない社会や国づくりをしていくための考えをまとめたものだ」と説明しました。
きょうされん専務理事の藤井克徳さんは、旧法を違憲とした7月の最高裁判決に触れ、「判決は政治にバトンタッチした。判決を凌駕(りょうが)する構えが必要だ」と強調。なぜこのような法律がつくられ、なぜ50年近くも続いたのかという点について、国、地方自治体、メディア、市民社会の関与など、掘り下げた検証を行うべきだと求めました。
きょうされんからは「身近な相談窓口から補償や尊厳回復につながるよう、国から自治体に予算をつけてほしい」などの意見が出されました。
以上2024年9月19日付赤旗日刊紙より抜粋