2016年5月11日 決算行政監視委員会 辺野古工事契約解除を
中谷元・防衛相は11日の衆院決算行政監視委員会で、名護市辺野古での米軍新基地建設をめぐり、和解協議中でも民間企業との工事契約を更新する姿勢を示しました。宮本徹議員が追及しました。
3月に国と沖縄県が福岡高裁那覇支部の「和解案」を受け入れたことで、埋め立て工事は中断されています。一方、防衛省の真部朗整備計画局長は宮本氏に、在日米軍再編計画(ロードマップ・2006年)以降の辺野古新基地建設工事の支出総額が、15年度までに約630億円に達し、埋め立て工事にかかわる民間企業との契約は、3月4日現在で149件、総額966億1600万円に上ると明らかにしました。
宮本氏が和解協議中に工期が切れる契約は「更新はすべきでない」と主張。中谷氏は「工期の延長、清算、再開が考えられるが、各受注者と協議し適切な対応をする」などと答弁。真部氏は「工事中止期間も維持管理費がかかっている」と述べ、工事費増大の可能性も示しました。
宮本氏は、法的には翁長雄志県知事の埋め立て承認取り消し処分が効力をもっていると指摘し、臨時制限区域の撤廃、建設工事契約の解除などを要求。「沖縄の民意にそむき辺野古に固執することは、国民の貴重な税金の浪費の点でも問題だ」と批判しました。
以上2016年5月16日付赤旗日刊紙より抜粋
≪第190回 衆院決算行政監視委員会 第3号 2016年5月11日 議事録≫
○松木委員長 先ほどの熊田政務官の資料の件は、理事会で協議をするということにさせていただきます。次に、宮本徹君。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。二〇一四年度の予備費には、陸上自衛隊戦闘ヘリ・アパッチの取得中止にかかわって富士重工に訴えられた裁判の訴訟費用が計上されております。この裁判の結果、政府は、遅延損害金百三十億円を含め、四百八十一億円の賠償金を支払うことになりました。私たちは戦闘ヘリの取得そのものが不要だという立場ですが、今回、アパッチの取得をずさんなやり方で行ったために、国民の貴重な税金を何重にも浪費することになったというふうに見ております。防衛省に伺います。このアパッチですが、当初、取得の費用は一機当たり幾らで見積もっていて、賠償金を含めれば結果としては一機当たり幾らかかったのか、お答えいただけますか。
○真部政府参考人 アパッチ、AH64Dにつきましては、平成十四年度から平成二十五年度までの間に十三機を調達いたしております。その調達の初年度であります平成十四年度の一機当たりの調達契約額は約六十億円でございました。この額に対しまして、今般の訴訟で富士重工業から初度費の未払い分として請求がございました約三百五十一億円、こちらを、試算といたしまして、十三機で案分した額を加算いたしますと、その場合には額は一機当たり約八十七億円となるところでございます。
○宮本(徹)委員 今のは三百五十一億円足しただけで、遅延損害金は足していないですよね。百三十億円遅延損害金がありますから、さらに十億円ふえる。そうすると、九十七億という計算でいいですか。
○真部政府参考人 お答えします。遅延損害金をさらに加えて今おっしゃったような案分をいたしますと、そのような金額になるところでございます。(宮本(徹)委員「八十七億は遅延損害金も入れた額ですか」と呼ぶ)入れていない額でございます。
○宮本(徹)委員 つまり、一機当たり六十億だったものが約百億するという大変大変高い買い物にこのアパッチはなってしまったわけです。中谷大臣、遅延損害金だけで百三十億円ですよ。国民の血税をこれだけ浪費したことについて、どう総括して、誰がどう責任をとったんでしょうか。
○中谷国務大臣 防衛省といたしまして、平成十三年八月に機種選定の検討を行った時点で、安定的な取得の可能性またライフサイクルコストに関して企業からの提案書、米国を含めた諸外国の取得計画等を適切に分析し検討した結果で機種選定を決定したものでございます。その際の富士重工の提出した提案書の中で、本機の長期間にわたる製造と安定的な支援を保証いたします、ボーイングではこれまで米陸軍、海外顧客向けに二百機以上のAH64D型機を納入してまいりましたが、向こう三十年から四十年間、先進テクノロジーを用いた能力向上を通じて本機を継続生産し続けることを約束いたしておりますと記載されていることを確認したわけでございます。訴訟の中で、我が方といたしましてはこのように手続の正当性、最後まで納入が行われるということを確約していたということを主張してきたところでございますが、最高裁の決定におきまして国側の主張が認められずに大変厳しい判断が示されたものだと受けとめております。その上で申し上げますと、防衛省としては、訴訟の争点となった初度費の取り扱いにつきまして、装備品の調達の初年度に一括して予算に計上して契約を締結するということをしておりまして、今後本件と同様の事案は起こらないと考えております。また、企業の提案に対しましては、提案要求書におきまして提案内容を遵守することを求めているのにとどまらず、採用された提案に対しても、防衛省からの選定結果の通知の後、提案者が提案内容を将来にわたって正当な理由なく変更しないということを約束する旨の誓約書を提出させるということといたしております。さらに、防衛省といたしましては、今回の事案を重く受けとめまして、安定的な調達可能性またライフサイクルコストの管理等にも細心の注意を払っているところでございますが、これらの取り組みを通じまして、防衛省として、今般のような事案が二度と起きることがないように万全の対応を図ってまいりたいと考えております。
○宮本(徹)委員 初度費の積み方を変えたら今回のような裁判は起きないかもわからないですけれども、しかし、相手側がまた今回と同じように途中で生産を中止するということになった場合に、初度費自体が無駄になるということはまた繰り返される危険性もあるわけですね。何で、二十年間もかけてこのヘリを取得するのに、あらかじめ二十年間ボーイング社と富士重工の間で安定的に部品を供給する仕組みを合意していなかったのか。極めてずさんなやり方でやられたことが今回の事態を招いたんだと私は思います。真剣な総括が必要だと思います。さらに、自衛隊のヘリコプターの取得をめぐっては、二〇一二年に陸上自衛隊の次期ヘリコプターUHXをめぐって官製談合事件というのもありました。昨年末は、海上自衛隊の次期戦闘ヘリコプターをめぐって特別防衛監察も行われているという報道が流れて、聞いたら、まだ現在もこの特別防衛監察は続いているという話なわけですよね。ですから、ずさんな選定だとか談合だとか、こういうものが繰り返される大もとにはやはり軍需産業と防衛省・自衛隊とのなれ合い関係というのがあるんじゃないかというふうに私は思います。
聞きますけれども、三菱重工、川崎重工、富士重工、ヘリ三社に対してこの十年の天下りはそれぞれ何人ですか。
○深山政府参考人 お答え申し上げます。防衛省では、昨年の九月三十日までは、自衛隊員の再就職に当たりましては、隊員の離職後二年以内に防衛省と密接な関係にある営利企業等に再就職する場合は防衛大臣等の承認を得るということになっておりました。昨年十月一日以降は一般職と同様の再就職規制が導入されまして、防衛大臣に再就職の届け出を行うという制度になっております。この両制度のもとで把握いたしております今先生から御指摘のありました三つの企業への再就職の人数でございますけれども、平成十八年から二十七年まで過去十年間においてでございますが、富士重工業に二十一名、川崎重工業に五十二名、三菱重工業に百六十七名の者が再就職しております。
○宮本(徹)委員 つまり、防衛省・自衛隊の大事な大事な天下り先になっているというのが今の状況なわけですね。ですから、こういうことが談合事件だとかなれ合いを生む大もとにあると思います。軍需産業自身への天下りは禁止すべきだということを求めておきたいと思います。さらに進みます。二〇一四年度の予備費では、辺野古への新基地建設に百四十一億円が支出されております。これと一体で、五百四十五億円の国庫債務負担行為も行われております。いずれも二〇一四年七月一日に閣議決定されています。これはどういう時期だったのか。前年の暮れに、当時の仲井真知事が県民への公約を投げ捨てて、埋立承認を表明しました。それに対して県民の怒りが大きく広がり、翌一月、名護市長選で稲嶺市長が圧勝する。さらに、同年の県知事選に向けて、新基地建設反対の知事を当選させようと保革を超えた思いが広がり、六月には那覇市議会の自民党会派が翁長現知事に出馬要請をする。新基地建設反対で共同するうねりが大きく広がる中で、政府が辺野古新基地建設を強引に既成事実化するために閣議決定を行って支出を決めたのが今度の予備費であり国庫債務負担行為ということになっております。こういうものを私たちは断じて認められません。麻生大臣にお伺いします。今回、辺野古工事のために予備費とセットで国庫債務負担行為まで行っていますが、これは理由は何でしょうか。
〔委員長退席、石関委員長代理着席〕
○麻生国務大臣 普天間飛行場の代替施設の建設に係る経費につきましては、平成二十六年度の当初予算では計上しておりません。二十六年度に入って既存事業が進捗をして米軍との調整も進んだこと、また、沖縄県が事業推進の条件の一つとして求めておられた外部有識者などから成ります環境監視等委員会の工事の工法などに関する了解が二十六年六月二十三日に得られたことなどから、二十六年度に実施可能な工事に必要な経費につきまして予備費百四十二億円を使用すると同時に、事業の性質上、契約が複数年度にわたるものにつきましては国庫債務負担行為として五百四十五億円を使用することを二十六年七月一日に閣議決定いたしております。これは、当時の沖縄県知事、仲井真知事からの普天間飛行場の五年以内の運用停止と早期返還の要請を一刻も早く実現できるようにということで、事業を迅速かつ継続的に進捗させるという観点から適切に対応したものだと考えております。
〔石関委員長代理退席、委員長着席〕
○宮本(徹)委員 仲井真知事は五年以内の運用停止ということを言ったわけですけれども、辺野古につくれということについては県民の合意はないわけです。仲井真知事自体は、辺野古につくるということを掲げて選挙に当選した知事ではないわけですよね。公約違反を行った者の決定に基づいて、それ、この機に乗っかってやってしまえということでやったのが今回の予備費の支出、国庫債務負担行為というふうになっているわけです。先ほど来、予備費の性格についての議論もありました。基本的には、予備費の性格というのは、災害だとか緊急事態、予測しがたい予算の不足に充てるということになっているわけですよね。そして、国庫債務負担行為をこういう形でやる場合も、きょうは主計局次長だった小村武さんの教科書も持ってまいりましたけれども、景気対策などの名目もだめだ、あくまで災害等の緊急の必要により適格であることが必要だというふうに本の中でも書かれているわけですよね。ですから、本来の予備費そしてそれに伴う国庫債務負担行為の法的な性格から考えても認められないと私は思います。結局、この予備費というのは政権にとって緊急だっただけだということなんじゃないですか。客観的に見れば緊急性も必要性もなかったというのは、その後仲井真知事が選挙で敗れた、さらに現在工事は中止している、こういう状況を見ても明らかだというふうに思います。しかも、私、七月一日という時期の支出決定というのは、これも問題だと思うんですよね。これは国会の閉会直後です。私、小村武さんの教科書を見ましたけれども、予備費について国会開会中だったらどういうルールがあるのかという解説があります。国会の予算審議権との関係からすれば、国会審議上問題が生ずる余地のない比較的軽微なもの、ルーチン的なものまたは義務的経費に限るのが適当であるというふうに言っています。ですから、立法趣旨からいうと、国会開会中はおよそこういう辺野古工事への予備費というのは支出ができないわけですね。そこで、国会が閉じた途端に行う。やり方としてもこそくですし、国会審議を回避したという点でいえば財政民主主義上も大変問題だということを厳しく指摘しておきたいと思います。さらに、辺野古工事についてお伺いします。三月四日、国と沖縄県は福岡高裁那覇支部の和解案を受け入れ、辺野古での埋立工事は中止されました。和解の成立を受けて、政府は、埋立承認取り消し処分の審査請求と執行停止申し立てを取り下げました。ですから、法的に見れば、現在は、翁長知事が昨年十月に行った埋立承認取り消し処分が有効になっているということになっています。そして、県が求めていたフロートの撤去作業がやっと今始まったところです。沖縄県は、さらにブイの撤去だとか臨時制限区域の撤廃を求めております。中谷大臣にお伺いしますが、臨時制限区域を設け続ける法的根拠というのは今はもうないんじゃないですか。
○中谷国務大臣 三月四日に政府が受け入れを決定いたしました和解条項の第二項に埋立工事の中止とございますが、この埋立工事の中止とは工事を進めずに現状を維持する趣旨でありまして、保存、管理行為、原状回復工事などは中止に含まれないというのが政府の考え方でございます。沖縄県側にも今協議をいたしておりまして、そのようにお話をさせていただいておりますが、この臨時制限区域というのは、この区域の中で従来の民間船舶の航行に加えて各種作業船舶の往来が見込まれて米軍の運用と調整を図る必要があるということ、第二に、船舶同士の衝突の不測の事態等が生じた場合に米軍の運用を妨げて、またはアメリカ側による施設・区域の管理に支障を及ぼしかねないということ、こういうことから、民間船舶の航行の安全を確保しつつ各種作業の安全確保に万全を期するということと米軍の円滑な活動、施設・区域の適切な管理を図るために設定されたものでございまして、現在もそのような必要性はあるというふうに考えているわけでございます。いずれにしても、この問題につきましては、今後とも県と必要に応じて協議を行っていく考えでございます。
○宮本(徹)委員 何で現在必要性があるんですか。作業船の往来から安全を守るためといったって、作業船なんて今はもう往来しないんじゃないですか、工事を中止して。全然説明になっていないですよ。広大な地域が今も観光のための船も入れない、遊漁船も入れないということになっているわけですよね。全然今のは説明になっていないんじゃないですか。
○中谷国務大臣 繰り返しになりますけれども、この中止というのは工事を進めずに現状を維持するというのが趣旨でございまして、保存、管理、原状回復工事などは中止に含まれないというのが政府の考え方でございます。今後も、現場の維持管理作業などのために作業船舶の往来はあり得るものであるというふうに考えております。
○宮本(徹)委員 工事しないんですから、そんなに頻繁な往来もないわけですし、臨時制限区域自体、もともと埋立承認取り消し処分を執行停止したからやってきたという話なわけですよね。工事との関係でやってきたわけですよ。今、埋立承認自体が取り消されているわけですから、何の法的根拠もなく臨時制限区域が設けられているのは極めて異常だということを重ねて申し述べておきたいと思います。さらに、支出の問題についてお伺いしますが、防衛省に聞きます。一九九六年のSACO合意以降、これまでに辺野古の新基地建設工事への支出総額は幾らかかっているのか。もう一つ、三月四日現在、辺野古工事にかかわる防衛省、政府と民間企業との間の契約件数は幾つで、契約金額の総額は幾らになっているのか。お願いします。
○真部政府参考人 まず、支出の関係についてお答え申し上げます。普天間飛行場代替施設の建設事業に係る経費につきましては、大まかな見積もりといたしまして、従来、少なくとも三千五百億円以上と見込んでいるところでございます。その内訳といたしまして、環境影響評価等に要する経費として約百億円、埋立・護岸工事等に要する経費といたしまして約二千三百億円、滑走路、駐機場等の飛行場施設整備に関する経費として約五百億円、キャンプ・シュワブの既存施設の再編成工事に要する経費として約六百億円を見込んでいるところでございます。これらの経費のうちに、平成十八年度から平成二十六年度までに約四百七十三億円を支出いたしておりまして、平成二十七年度には約百五十七億円の支出を見込んでいるところでございます。それから、契約の関係、契約金額等につきまして申し上げますと、三月四日の和解時点におきまして民間企業と契約を締結しておりました工事等の件数につきましては百四十九件、それから、それらの契約金額の総額につきましては約九百六十六億一千六百万円となっているところでございます。
○宮本(徹)委員 私はSACO合意以降というふうに聞いたんです。さっきロードマップ以降の金額しか言わなかったと思うんですけれども、SACO合意以降は総額幾らですか。
○真部政府参考人 先ほど、和解時点においてというふうに申し上げました。(宮本(徹)委員「いや、そうじゃなくてその前です」と呼ぶ)だから、それまでの、申しわけありません、私のお答えがちょっと明確じゃなかったかと思いますが、今まで、おっしゃったSACO合意以降、和解時点までの契約の総額について申し上げました。
○宮本(徹)委員 今、莫大な支出があるというお話でした。莫大な契約は今続いているわけですけれども、和解合意を受けて工事を中止したもとで、事業契約の扱いをどうするのかという問題があるわけですよね。中谷大臣、これは工事中止ですから、契約を解除しないんですか。それから、それぞれの契約には工期が定められております。見ましたら、和解協議中に契約の工期の期間が来るものも幾つもあります。こうしたものをどうするんですか。まさか、和解協議中に契約を新たに更新するなんということはないですよね。お答えください。
○中谷国務大臣 和解を受けまして、各種現場におきましては工事につきまして現時点で中止をしております。契約中の工事の業務のうち埋立工事の対象になるものについては一時中止などの契約上の手続を行っておりますが、中止の期間がどれぐらいになるかなど、今後の扱いにつきましては現在予断を申し上げることは困難でございます。したがいまして、現在契約中の工事の業務につきまして、今後、工期末、工期を終わるのを迎えるものも含めまして、各受注者と協議を行った上で、おのおのの契約内容に応じ適切に対応していきたいと考えているわけでございます。
○宮本(徹)委員 適切にというのは、契約更新も含むということですか。
○中谷国務大臣 一時中止の間に工期末を迎えた場合は、工期の延長、契約を変更して継続する、また清算、これらの契約を終了する、そして一時中止が必要なくなった場合は再開、これらの契約を継続するというようなことが考えられますけれども、今後のことにつきましては、各受注者と協議を行った上で、それぞれの契約内容に応じて適切に対応していくという考えでございます。
○宮本(徹)委員 大体、結局、続けていこうという話じゃないですか。工事を中止しているんですから、契約を切ったら、それはもう延長せずにやめるというのが筋じゃないですか。もう一つお伺いします。一本化された裁判の判決が出るまでの期間というのは一年とも言われております。工事が中断している間も、現場にはいろいろな形の作業員がいます。こうした中で、こういうものは政府の想定外の支出ということになっていると思います。私たちは工事は断念すべきだと考えていますが、仮に工事を政府が再開するという場合、今回の工事中止との関係でどれぐらい工事費用がふえると見積もっていますか。
○真部政府参考人 先般、和解の決定を受けまして防衛省としても埋立工事を中止することとしたところでございまして、具体的には、各種の現場の作業を現時点でもとめておる状況でございます。和解による工事の中止期間につきましては予断を申し上げるということはなかなか困難でございまして、中止に伴いますところの経費の増額の見積もりということにつきましても、現時点で確定的に申し上げることは難しいかと思っております。その上で、あえて申し上げますと、工事中止に伴いますところの工事現場の維持管理などに要する経費、これにつきましては、建設工事の請負契約書に基づきまして発注者であるところの沖縄防衛局におきまして所要の経費を計上することとなるかと考えておりますが、これによる経費増額の見積もりにつきましても、現時点で確たることを申し上げられるという状況にはないところでございます。
○宮本(徹)委員 つまり、ますます税金はかかっているという状況になるわけですよね。そして、今の辺野古の新基地建設の状況というのは、政府自身が全く見通しが持てない状況になっているわけですよね。仮に裁判で国が今後勝ったとしても、その後知事も市長も新基地建設阻止へあらゆる権限を使っていくとおっしゃっています。そして、埋立土砂を搬出するということを考えたら、その場合、名護市長もしくは翁長知事の承認が必要な手続が必ずあるわけですよ。ここで承認がなければ工事は進まない。
○松木委員長 時間です。
○宮本(徹)委員 さらに、翁長知事は埋立承認の撤回についても言及しておられます。見通しがないまま、辺野古が唯一だと言ってやっていけばさらなる税金投入につながっていく。ですから、民意に背くという点でも、さらなる国民の血税を投入していくという無駄遣いという点でも辺野古工事は直ちに断念すべきだ、普天間基地は無条件で撤去すべきだということを強く求めて、質問を終わります。