1.25倍に増大した外環道事業費ただす
日本共産党、宮本徹衆院議員は8日、東京外環道(関越-東名間)の事業費が当初の1.25倍に増大していることについて、国交省の担当者をただしました。
国交省の関東地方整備局事業評価監視委員会が今年5月に行った事業の再評価で、外環道の事業費は当初の1兆2820億から3,155億円増額し、1兆5975億円に膨張しています。事業費は昨年3月には1兆2820億から1兆3731億円に増大しており、それにつづくもの。
国交省の担当者は、増額分はネクスコ(高速道路会社)に負担を求める方向で調整中と明らかにしました。
ネクスコはこの事業費の増額を受けて償還計画の見直しをすすめることになりますが、国民負担に転嫁される危険性もあります。
外環の事業費の負担は当初、高速道路会社の負担は採算性を考慮して2463億円。税による負担は1兆357億円とされてきました。高速道路会社に当初分を上回る負担を求めることになれば、当初の負担額が適正であったかも問われることになります。
外環道をめぐっては、用地買収、家屋調査がすすめられていますが、沿線住民からは「国自身が『シールド工事完了後、数年間経過して空洞・陥没が発生する場合がある』といいながら、補償期間を1年に限っているのはおかしい」「地下トンネルで、土地の市場価格が下がるのに、補償されないのは認められない」と、新たな批判が広がっています。
宮本氏は「財源危機の中、住民合意のない、外環道路建設は中止を検討すべきだ」と求めました。