所得税法改定案 衆院委可決 反対討論

衆院総務委員会と同財務金融委員会で28日、2018年度予算案の関連法案である地方税・地方交付税法と所得税法等の改定案が、自民党、公明党、日本維新の会の賛成多数で可決されました。日本共産党、立憲民主党、希望の党、無所属の会、社民党は反対しました。
 総務委で地方税・地方交付税法等の改定案の反対討論に立った共産党の本村伸子議員は、同法案について▽交付税算定への「トップランナー方式」継続▽「まち・ひと・しごと創生事業費」の「人口減少等特別対策事業費」の算定が、成果主義にさらに傾くこと▽「地域経済基盤強化・雇用等対策費」の全廃―が盛り込まれており、地方交付税の削減や財政力の弱い自治体の財源削減につながると指摘。「地方交付税の法定率を引き上げ、財源調整機能と財源保障機能を発揮させるべきだ」と述べました。
 財金委では、宮本徹議員が所得税法等改定案について反対討論。賃上げや先端設備に投資した企業の法人税を減税する新制度に関し「大企業優遇税制をいっそう拡大し、法人税収の空洞化を生む」と問題点を挙げました。
 さらに、超富裕層への優遇税制を放置したまま、給与所得控除を縮小して年収850万円以上の中間層に「サラリーマン増税」する中身についても、政府のご都合主義を批判し「税負担の公平のためにやるべきは、株の譲渡益や配当で巨額の収入を得ている超富裕層への課税強化だ」と主張しました。

2018年3月1日付赤旗日刊紙より抜粋