5月20日 決算行政監視委員会 2017年度予備費に反対

 5月20日、2017年度の予備費の支出についての審査がおこなわれ、反対討論をおこないました。
 その大要は次のとおりです。

 反対の理由の第一は、建設アスベスト訴訟の訟務費の支出です。建設アスベスト訴訟は、2008年に首都圏で約400人が提訴したのを皮切りに、全国で次々新たに集団提訴がおこなわれました。2012年に東京地裁判決で、国の責任が断じられ、原告が勝訴しました。しかし国は責任を認め謝罪することも、早期解決に応じることもなく、原告が求める補償基金による救済制度をつくることもなく、控訴し、さらに上告し、今日にいたるまで裁判を争い続けています。その間に、多くの原告が、解決を見ることなく、中皮腫、肺がんなどで命を落としています。
 すでに、高裁判決も含め、10度連続で国の責任が断じられています。国は訴訟で争い続けるのはやめ、早期解決をはかるべきです。

 反対理由の第二は、米軍横田基地騒音訴訟の訟務費の支出です。横田基地周辺の住民は、飛行差し止めと騒音被害の賠償を求め、繰り返し裁判をたたかってきました。累次の判決も、横田基地の騒音は違法状態であるとして、繰り返し国に賠償を命じてきました。国がやるべきは、控訴して争うことではなく、騒音が違法状態であることを認め、違法な騒音をまきちらす、米軍機の飛行を差し止めすることです。昨年のオスプレイの配備により、横田基地の周辺の騒音は大きく増加し、昨年度は2004年以来の騒音回数を記録しています。耐え難い夜間騒音も増えています。住民の上に米軍を置くのはやめるべきです。

 以上の理由から、2017年度予備費使用総調書は承諾できないません。