2019年11月20日衆院内閣委員会 桜を見る会私物化首相疑惑いっそう 自身の招待枠1000人 昭恵夫人分も

 衆院内閣委員会での日本共産党の宮本徹議員の質問で、今年の約1万5千人の招待者のうち、過半数が自民党と政権中枢の推薦枠だったことが明らかになりました。その内訳は、菅義偉官房長官によると、自民党関係者の推薦が約6千人、安倍首相の推薦が約1千人、副総理、官房長官、官房副長官の推薦が計約1千人でした。
 「長年の慣行でだんだんと人数が増えた」と釈明した菅氏に、宮本氏は「安倍政権以前は(招待客は)1万人前後を守っていた。安倍政権になってから急増したのであり、首相の責任は重大だ」と指摘しました。
 また、安倍首相の妻・昭恵氏による推薦も明らかになりました。宮本氏に、大西証史内閣審議官は「安倍事務所で幅広く参加希望をつのる過程で、夫人からの推薦があった」と認めたのです。
 宮本氏は「実態は、総理夫人も自分の仲間、関係者をどんどん呼んでいた。これを私物化というのではないか」と批判しました。
 政府・内閣府が国会での桜を見る会への追及を逃れようと、政権の都合のいいように、招待者名簿を「遅滞なく」廃棄したのではとの疑惑も深まりました。
 宮本氏は、同氏が質問作成に向けて内閣府に資料要求をした当日(5月9日)に同府が招待者名簿を廃棄したとしているとして、「国会で言い逃れをするためではないか」と迫りました。
 内閣府の大塚幸寛官房長が「シュレッダー(の使用)の調整のためだ」と強弁。宮本氏は「電子データの破棄はシュレッダーでは説明はつかない」と指摘し、「資料要求の日に名簿を破棄する。民主主義の危機だ」と批判しました。

以上2019年11月21日付赤旗日刊紙より抜粋

≪第200回2019年11月20日衆院内閣委員会第5号 議事録≫

○松本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。宮本徹君。
○宮本委員 桜を見る会追及チームの宮本徹です。官房長官、五月十三日に私は官房長官にこの桜を見る会について質問をしました。覚えておりますか。五月十三日に質問したことを覚えておりますか。予算を大きく上回る支出を行っている、そして安倍政権の関係者がどんどんふえているじゃないかということをたださせていただきました。ところが、官房長官、その後、来年度の概算要求で支出を見直すわけでもなく、桜を見る会のあり方を見直すわけでもなく、支出に合わせて予算を三倍計上するというとんでもないことをやったわけですよね。本当に傲慢過ぎだと思いますよ。それで、質問に入りますけれども、私、五月に国会で、決算行政監視委員会、財務金融委員会、質問主意書、計三回質問しました。なぜ招待者がふえているのかと聞いた際に、政府は、資料は残っていないと答弁されました。ことしのぐらいあるだろうと聞きましたら、ことしのも破棄をしたと。大変驚きました。もっと驚いたのは、先週の野党合同ヒアリングの中で、破棄した日は、内閣府から、五月九日だと説明がありました。この五月九日というのは何の日かといいますと、私が五月十三日の質問に向けて、内閣府、内閣官房に対して資料要求をした日ですよ。余りにもどんぴしゃりですよ。名簿も資料も破棄したからわかりません、こう国会で言い逃れするために招待者名簿等を破棄したんじゃないですか。違いますか。
○菅国務大臣 私は、その件については、いつしたかということは、後日報告を受けたということであります。
○宮本委員 答えていないじゃないですか。何で五月九日に破棄したんですか。
○大塚政府参考人 お答えをいたします。この桜を見る会の招待者名簿につきましては、私どもの保存期間表におきまして一年未満の文書としているという前提がございます。その上で、もともとが、招待者のリストは、発送するために使っているデータでございますので、会の終了をもってその必要性はなくなったということで遅滞なく廃棄することとしておりますが、その上で、あとは、実際、実務的なその廃棄の手続といたしまして、連休前から、具体的には、かなり廃棄の分量が多いものですから、やはり通常の事務室にあるシュレッダーではなくもっと大型のシュレッダーを使おうといたしたところ、それがなかなか、いろいろな各局の使用が重なったこともございまして、若干その調整をし、また、それを担当する職員も若干、期間業務職員的な人間だったこともありまして、そうしたもろもろの調整をした結果、連休明けの五月の九日になったということでございます。
○宮本委員 何かシュレッダーがあいていなかったから五月九日だと。そんな説明を真に受けると思うんですか。もうちょっとまともな説明をしていただきたいと思うんですよね。しかも、この間、説明では、電子データも五月九日ごろに破棄したと言っているわけですよ。シュレッダーの話じゃ説明がつかないじゃないですか。電子データをシュレッダーにかけているんですか。
○大塚政府参考人 電子データにつきましても、その紙媒体の削除の前後で同じような形で削除をしたということを、これは実際の担当者に確認した結果といたしまして、そういう回答を得たところでございます。
○宮本委員 ですから、シュレッダーがあいていたから五月九日という説明では、説明がつかないじゃないですかと言っているんですよ。
○大塚政府参考人 まず、その紙媒体の廃棄というものを念頭に、その五月の九日となり、それに合わせまして、電子媒体の方も前後して削除をしたということでございます。
○宮本委員 ですから、シュレッダーに合わせて、遅滞なく廃棄しなきゃいけないと一方で説明しながら、五月九日というのは、もうとっくに桜を見る会は終了して、時間がもう三週間ぐらいたっている、一カ月近くたっているじゃないですか。全然、遅滞なく廃棄していないわけですよ。遅滞なく廃棄するんだったら、電子媒体は、電子データは、シュレッダーと関係なくすぐ捨てられるわけじゃないですか。捨てなかったわけでしょう。なぜ五月九日なのか。私が資料を要求したからじゃないですか。五月十三日の委員会で質問するからじゃないですか。資料を破棄したから、もうそんなことは答えられません、わかりませんというふうに答えるために破棄したんじゃないんですか。それ以外考えられないじゃないですか。
○大塚政府参考人 お答えいたします。先ほど御答弁申しましたとおり、シュレッダーでの廃棄の準備と申しましょうか、それはもう連休前から始めておりまして、できるだけ私どもは遅滞なくという気持ちで、連休前にそういう作業に着手したわけでございます。ただ、先ほど申し上げましたようなもろもろの調整要因が重なりまして、連休明けの五月の九日になったということでございます。
○宮本委員 全く説明になっていないですよ。これは、国会での監視を逃れるために、資料要求の日にですよ、これを破棄しちゃう、シュレッダーにかけちゃう、電子データも捨てちゃう。これは民主主義の危機だと思いますよ、私は。森友問題では、文書の改ざんが総理の答弁に合わせて行われました。同じことが、安倍政権の桜を見る会、どんどんどんどん参加者は安倍政権の関係者を呼んで膨れ上がって、予算も関係なく支出をしておいて、その証拠を隠滅するためにこれを破棄しちゃった。許されないですよ。そういう認識はないですか、官房長官。
○菅国務大臣 今、経緯について官房長から説明をされましたけれども、そのとおりだろうと思います。
○宮本委員 あの説明がそのとおりだと思うんですか。大丈夫ですか。そんなので官房長官が務まりますか。参議院の自民党が一月三十一日に改選議員宛てに桜を見る会の招待者の申込みの案内をした文書を見ますと、こう書いているわけですね。「なお、「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」に基づいて名簿全体を公開されることもあります。」と。名簿全体を公開されることがあると。つまり、政府は自民党に、招待者名簿は保存され、情報公開の対象になるということを伝えていたんじゃないですか。
○大西政府参考人 お答え申し上げます。委員御指摘の情報公開法の関係の記述でございますけれども、総理主催の桜を見る会につきまして、自民党の、参議院の自民党と伺っておりますが、所属議員に送った案内状に、名簿全体が公開されることもあるといった記載があるということでございます。これに関連しましては、内閣官房から、田村先生の十月十五日の御質疑にもお答えいたしましたけれども、内閣官房内閣総務官室から官邸内及び与党、自民党を含めまして、に推薦の依頼を行っているわけでございますが、その推薦依頼を行う際に事務的に窓口の方にお伝えした内容であると聞いております。ただ、その趣旨につきましては、推薦者の御選考をいただくわけでございますけれども、くれぐれも国民の皆様から疑惑、疑念を持たれることがないよう十分考慮して御選考をお願いしたいという考え方から伝えたものでございまして、個人情報を開示する予定があるということを意図したものではないというふうに承知しております。いずれにしましても、桜を見る会の招待者名簿につきましては、会の終了をもちまして使用目的を終えることに加えまして、これを全て保存いたしますと、個人情報を含む膨大な量の文書を適切に管理する必要が生じますので、内閣府において従前から保存期間一年未満文書として、私どもにつきましても終了後遅滞なく廃棄する扱いとしていると認識しております。以上でございます。
○宮本委員 支離滅裂な説明じゃないですか。自民党には伝えた、情報公開で公開される対象になりますと伝えたと今言ったじゃないですか。公開される対象のものを何で捨てちゃったのかということですよ。これはやはり、招待者名簿は、少なくとも自民党に推薦依頼を出した時点での皆さんの認識は公開前提、保存前提だったわけですよ。大切な個人情報だからさっさと破棄します、遅滞なく破棄するというのは、後づけでつくった理由じゃないんですか。お伺いしたいんですけれども、内閣府は、桜を見る会の招待者名簿について、いつから遅滞なく廃棄という運用を行っているんですか。
○大塚政府参考人 招待者名簿につきまして一年未満文書といたしましたのは、昨年の四月、平成三十年の四月一日から、私どもの官房人事課の標準文書保存期間基準、いわゆる保存期間表におきまして一年未満と位置づけたところでございます。
○宮本委員 一年未満文書にしたのは昨年四月からだと。では、少なくとも、森友問題が起きる前までは保存期間はもっとあったわけですよね。野党合同ヒアリングで聞いたときに、初めは、皆さん、例年この時期に捨てているんだというお話をしましたけれども、全くうそじゃないですか。去年から一年未満の文書になったと。では、お聞きしますが、去年はいつ破棄したんですか。
○大塚政府参考人 去年のその廃棄の時期等につきましては、申しわけございません、今ちょっと手元にその日時等の記録を持ち合わせておりません。
○宮本委員 通告しているんですよ、私は。去年いつ破棄したんですかと通告しましたよ。手元に持っていないじゃ、答弁になっていないですよ。
○大塚政府参考人 申しわけございません。私ども、ちょっと、その点を通告だというふうな形で理解してございませんでした。ということでございまして、ちょっと今手元に持ち合わせてございません。
○宮本委員 例年この時期に捨てていると、野党合同ヒアリングでずっと皆さん説明されていた。ところが、きょうの答弁では、一年未満の文書になったのは去年からだ、去年いつ捨てたかわからない、ことし捨てたのは五月九日だと。例年遅滞なく破棄しているなんていう証拠は、もうどこにもないじゃないですか。五月九日に捨てたというのは、まさに私の資料要求を受けて捨てたということにしかならないじゃないですか。残りの三分で、この点、後でお伺いしたいと思いますので、いつ破棄したのかもお答えいただきたいと思います。委員長、残りの三分でお答えいただこうと思います、この点について。
○松本委員長 今、答弁者が手を挙げていますけれども、どうしますか。
○宮本委員 いや、だって、今、時期は答えられないんだから。答えられるんですか。
○大塚政府参考人 失礼いたしました。今、可能な範囲で確認いたしましたところ、昨年についても、本年と同様のタイミングで、終了後遅滞なく廃棄したということでございます。(宮本委員「証拠を示してください」と呼ぶ)
○松本委員長 ちょっと、委員長に。宮本徹君。
○宮本委員 同じ時期に捨てたと言うのだったら、その証拠を示してください。
○大塚政府参考人 先ほど申しましたとおり、結局は、紙媒体としての廃棄と電子媒体の削除ということでございますので、それは、当時の担当者に確認した結果として、本年と同様の時期だということでございました。
○宮本委員 ですから、その日付を特定する証拠を出してください。これは後でまたお伺いします。それで、政府の行政文書ファイル管理簿を見ましたら、安倍政権以前は、桜を見る会の招待者名簿というのは三年間保存だったんですね。行政文書ファイル名、平成二十一年桜を見る会招待者名簿等というのがあります。作成時期二〇〇九年四月一日、起算日四月一日、保存期間三年、満了時期二〇一三年三月三十一日と。麻生内閣ですよ。麻生さんのときは三年保存だったんですね。間違いないですよね。
○大塚政府参考人 三十年四月より以前につきましては、先ほど申しました標準文書保存期間基準といたしまして、そのときは行事等の名簿という位置づけでございますが、これは一年保存という形に設定をしておりました。桜を見る会の招待者名簿につきましても、保存期間の区分としてはこれに該当いたします。
○宮本委員 安倍政権の話を聞いているんじゃないんです。麻生内閣のときは三年だったでしょうと聞いているんですよ。これは別に、もう、わからないんだったらいいですよ。皆さん、インターネットで検索したらちゃんとeガバメントのサイトに出ていますから、確認してくださいよ。そんなことも知らずに、これはすぐ捨てるものだと説明していたんですか。安倍政権以前は三年保存だった。なぜ、これが安倍政権では一年未満で遅滞なく破棄できるようになったのか。ここは大問題だと思うんですよね。招待者名簿というのでちゃんと、三年保存と安倍政権以前はなっていたわけですよ。なぜ、これを一年未満で遅滞なく破棄できるようにしちゃったんですか。
○大塚政府参考人 お答えいたします。その招待者名簿につきましては、やはりその会の終了をもって使用目的を終えるということ、それから、かなりの数の膨大な個人情報でございますので、適切に管理する必要も一方であるわけでございます。そういったようなことを総合的に勘案いたしまして、保存期間一年未満文書として、終了後遅滞なく廃棄する扱いとしたところでございます。
○宮本委員 いや、膨大な保存文書といったって、麻生内閣以前は膨大じゃなかったんですか。まあ大分ふえたかもわからないですけれども、だけれども、膨大な個人情報については麻生内閣以前も変わらないじゃないですか。なぜこれを捨てなきゃいけないような扱いにしちゃうのかということですよ。結局、もともとは、招待者名簿というのは、翌年の参考のために、それ以降の参考のために三年残していたんですよ、安倍政権以前は。それが、残すわけにはいかないやましいリストになってしまった、そういうことなんじゃないんですか。
○大塚政府参考人 いわゆる推薦する側の立場に立てば、例えば、去年はどういう方を推薦したのかということから、推薦する立場からは複数年の保管を定めているところもございます。一方で、私どもは、あくまでもそれを受けて、使う目的は、招待者の方々に、リストを、発送する、その目的のために整理したリストでございますので、これはまさしく会の終了をもってその必要性を終えるという判断に立っているところでございます。
○宮本委員 もう本当に、翌年以降の招待者、ちゃんと参考にするために麻生内閣まではずっとやってきたんですよ。私は過去の官僚の方のお話を聞いても、みんな持っていましたよ。保存していたんですよ。保存するわけにはいかない名簿になっちゃった。保存して公開されたら困るような方々がいっぱい。功績、功労と関係なく呼ぶようになっちゃった。だからこういうことになったとしか、誰も思えないじゃないですか。この問題もまた更に追及していきたいと思いますが、次の問題をお伺いします。閣議で配付された開催要領では一万人と書かれているわけですね。これが、なぜ一万人が一万八千二百人までふえたのかということです。私は、これはどこからの推薦がふえたのかというのをずっと、春から、五月から聞いてきたわけですね。これはもう内閣総務官室、与党、総理の枠ということでよろしいですね。
○菅国務大臣 桜を見る会の招待者については、各省庁からの意見等を踏まえ、提出をされた推薦をもとに内閣官房及び内閣府において最終的に取りまとめをいたしておるものであり、内閣官房の取りまとめに当たっては、総理等の事務所に対し、事務的に依頼を行い推薦をいただいており、いただいた推薦をもとに、内閣官房及び内閣府において取りまとめを行っているところであります。その上で、招待人数の概数でありますが、内閣官房及び内閣府の事務方の話などを総合すると、各省庁推薦の各界功労者、各国大使等、国会議員、勲章受章者など、合計すると約六千人程度と見込まれております。約一万五千人の招待者のうち、それ以外の者については九千人程度、内閣官房が推薦をいただくなどした上で、内閣官房及び内閣府で取りまとめているものであります。このうち、自民党関係者の推薦が約六千人程度、国際貢献、芸術文化等の特別招待者、また報道関係者、公明党関係者、元国会議員など約千人程度、それぞれ数百人を足した上ででありますけれども、総理から約千人程度、副総理、官房長官、官房副長官から約千人程度。長年の積み重ねの中で年数を経るごとにだんだんと人数が多くなってきた、このことは事実であります。長年の慣行とはいえ、年数が重なる中で人数がふえていったことを反省をし、今後、招待基準の明確化や招待プロセスの透明化、予算や招待人数も含めて全面的な見直しを行っていく、このようにしたところであります。
○宮本委員 初めて招待者の内訳をかなり詳細に伺いましたけれども、結局、自民党関係者が六千人、総理関係者が千人、ここがどんどんどんどん膨れ上がっていったという理解でいいわけですよね。
○菅国務大臣 今申し上げましたけれども、政権について年数を経るごとに長年の積み重ね、そういう中で、人数が多くなってきたことは事実であります。長年のこの慣行とはいえ、人数がふえていったことを反省をして、今後、先ほど申し上げましたけれども、招待基準の明確化や招待プロセスの透明化、予算や招待人数も含めて全般的な見直しを行っていきたい。昭和二十七年からこれは始まってきた行事でありますけれども、ここで立ちどまって、原点に戻って、こうしたことを行っていきたい、このように思います。
○宮本委員 長年の慣行と言われますけれども、一万人前後をずっと安倍政権以前は守っていたんですよね。安倍政権だけですよ。何か昭和二十七年以来が悪いかのような言い方というのも、ちょっと違いますよ。とにかく、安倍政権になってからどんどんふやしたんだから、安倍政権の責任だというのをはっきり言っていただかなきゃいけないと思います。それで、安倍昭恵総理夫人枠の存在というのが指摘されているんですね。ネット上には、安倍昭恵さん、お招きありがとうございました、こう投稿されております。昭恵氏が校長を務めているUZUの学校で学んでいる方々、昭恵氏が名誉会長を務めるスキーイベントの関係者の皆さん、昭恵氏の農業仲間、日本酒をつくるグループ、こういう方々が桜を見る会に参加したことが明らかになっております。我が党のしんぶん赤旗の取材でも、なぜ自分が招待されたのかわからない、思い当たるのは、あるイベントで昭恵さんと名刺交換したこと、それ以降、会の招待状が届くようになったと。各界を代表する功労、功績、とても確認しているとは思えないんですよね。安倍総理夫人と知り合ったかどうか、これが参加、推薦の基準だったら、まさに、総理夫人も含めて、総理夫妻による税金の私物化と私は言わなきゃいけないと思うんですよね。これ、安倍昭恵総理夫人の招待枠、あるんですか。
○菅国務大臣 ありません。
○宮本委員 ないということは、なぜこんなに、安倍昭恵さんに招待されましたという話がネット上で参加された方から出るのか、説明にならないじゃないですか。ということは、これ、安倍事務所で取りまとめている中に安倍昭恵夫人の推薦も入っているということなんでしょうか。
○大西政府参考人 お答え申し上げます。個別の方につきまして招待されているかどうかということにつきましては答弁を控えさせていただいておりますけれども、推薦者リストが残っておりませんので詳細は不明でございますが、いずれにいたしましても、安倍事務所におきまして幅広く参加希望者を募るプロセスの中で、夫人からの御推薦もあったとのことでございました。
○宮本委員 安倍事務所からの取りまとめの中で、夫人からの推薦もあったと。功労、功績があった人、各界の代表者を呼ぶというのは全く違うじゃないですか。公的には総理夫人の枠などないとずっと私たちに対して説明しながら、実態は、安倍事務所を通じて、総理夫人も、自分の仲間、関係者をどんどんどんどん呼んでいた。こういうのを税金の私物化というんじゃないですか。官房長官、違いますか。
○菅国務大臣 今、審議官の言われたとおりでありますけれども、総理夫人に確認をしましたところ、当該の推薦作業には一切関与していないということでありました。
○宮本委員 先ほどの答弁とちょっと違いますよね。不一致じゃないですか。先ほどは、安倍昭恵さん関係の推薦があったと。しかし、官房長官は、夫人は関与していないと。ちょっと違うんじゃないですか、答弁が。
○大西政府参考人 何度も答弁を差し上げて申しわけございません。先ほど申し上げましたように、推薦者リストが残っていないことから、詳細は私どもの方で不明でございますけれども、安倍事務所において幅広く参加希望者を募る過程で、夫人からの御推薦もあったということで伺っております。ただ、何名をというふうな、例えば具体的な、詳細な数を決めての枠といったようなものではなかったと認識をしております。先ほどの官房長官の御答弁は、先生の方から事前の御通告の中で、総理夫人には総理夫人付という役職、職員を充てておりますけれども、そうした者がその推薦作業に関与しているのかということも、本日、あわせておただしいただくという御趣旨のことを承っておりましたので、そのことについての御答弁でございます。
○宮本委員 私、きょう、実は、全省庁が何人推薦しているのかというのも質問する予定だったんですが、全省庁、来ていただけないということで、内閣府がかわりにまとめて、全省庁を今から聞き取りをして答えるということでありますので、最後、残り時間三分残しまして、一旦、ここで私の質問は中断とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

○松本委員長 この際、宮本徹君の残余の質疑を許可いたします。宮本徹君。
○宮本委員 残りの問いです。ことしの桜を見る会について、各省庁の推薦人数を教えてください。
○大塚政府参考人 お答えをいたします。各省庁のこの春の桜を見る会の推薦人数でございますが、ちょっと今時点でまだ、実は外務省が数字をいただけておりません。それから、それ以外の、いわゆる会計検査院を始めとする一連の行政機関につきましても、まだなお数字精査中のところがございますが、外務省を除きました各省庁の推薦人数の合計は三千六十三人という数字でございます。繰り返しになりますが、これに外務省を加え……(宮本委員「内訳はどうですか」と呼ぶ)内訳、一わたり申し上げましょうか。(宮本委員「はい」と呼ぶ)会計検査院十二、内閣法制局十八、人事院十三、内閣官房百二十六、内閣府五百八十四、宮内庁二十三、公正取引委員会十二、警察庁六十一、個人情報保護委員会四、金融庁二十六、消費者庁十九、復興庁三十三、総務省三百七十五、法務省六十九、外務省は抜かせていただきます、財務省百九、文部科学省五百四十六、厚生労働省百八十八、農林水産省百三十二、経済産業省百六十五、国土交通省二百五十二、環境省九十五、防衛省二百一、以上の合計が三千六十三人でございます。繰り返しになりますが、なお数字は精査中でございます。
○宮本委員 数十とか百とか二百というところが多いわけですよね。それに比べて、総理の枠が千、余りにも巨大過ぎるじゃないですか。それで、安倍昭恵夫人からの推薦があったということを、きょう、安倍事務所ルートであったというお話がありましたけれども、これは一体全体どういう経過でそうなったんですか。総理が声をかけて、安倍昭恵さん、あなたからも推薦していいですよという話になったんですか。それとも、政府がどうぞということで通知を出したんですか。どちらですか。
○菅国務大臣 政府からはやっていません。
○宮本委員 政府からやっていなければ、総理から声をかけたということじゃないですか。ちょっとこれは本当に、桜を見る会の私物化という点でいえば、極めて重大だと思いますよ。総理に聞かなければいけないことが、きょうの審議を通じても、余りにも多いということがはっきりしたと思います。総理出席の予算委員会の集中審議を求めて、質問を終わります。ありがとうございました。
○松本委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。