ハラスメント防止指針案 意見集中し修正させよう 日本労働弁護団 集会であいさつ

 日本労働弁護団は10日、東京都内で「すべてのハラスメントをなくすために職場の声を届けよう!みんなのパブコメ大作戦 緊急集会」を開催し、厚労省のパワハラ・セクハラ防止指針案に対してパブリックコメント(意見公募)を厚生労働省に集中して修正を実現しようと呼びかけました。募集期間は20日まで。
 女性労働、LGBT(性的少数者)、フリーランス、障害者、就職活動、外国人労働などさまざまな分野でハラスメントや差別の是正に取り組む人たちが発言しました。
 国際NGOフューマン・ライツ・ウオッチ日本代表の土井香苗さんは、「ILO(国際労働機関)のハラスメント禁止条約を批准し、一刻も早く国内法を整備していくことが必要だ」と強調。LGBT法連合会の小田瑠依共同代表は、「SOGI(性的指向・性自認)ハラスメントの是正が指針全体にかかっていない」と指摘しました。
 女性労働者へのヒール靴強制をやめさせとうと「KuToo運動」に取り組む石川優実さんは、同様の問題が「指針にまったく入っていなかったことにショックを受けた」と訴え、日本俳優連合(日俳連)国際事業部長の森崎めぐみさんは、「フリーランスは誰にも相談できない、実態を踏まえた対応が必要だ」と発言しました。
 日本共産党の宮本徹衆院議員、社民党の福島瑞穂参院議員が出席。宮本氏は、「“ここまでならパワハラやってもいい″という記述が残っている指針は問題だ」と強調しました。

以上2019年12月12日付赤旗日刊紙より抜粋