第25回、第26回桜を見る会追及本部ヒアリングに参加 首相等枠過半数 内閣府が内訳、飲食契約書文書も
安倍晋三首相主催の「桜を見る会」に関し内閣府は21日、2014~19年の6年分の同会招待者数を記した内訳表の資料を初めて国会に明らかにしました。私物化疑惑が浮上した19年の招待者数は1万5420人で、うち「総理大臣等」による招待は8894人と半数以上となっていました。
この資料は野党議員がこの間の国会質問などで求めてきたもので、今回参院予算委員会の与野党筆頭理事に示されたものです。
各界功績者を「総理大臣等」と「各省庁」に分類した15年以降、「総理大臣等」の招待による各界功績者は毎年、招待者全体の半分以上となり、19年の「総理大臣等」の招待8894人は、過去の資料で明らかになっている05年の小泉内閣時の「総理大臣・官房長官等推薦者」2744人の3倍以上に膨れあがっています。ただ、安倍内閣時の「総理大臣等」の中の細かい分類については示されていません。
また内閣府は同日、11~13年の桜を見る会の飲食物提供業務などの契約に関する関連文書が見つかったとして、これをもとに作成した支出額・参加者数の推移も提示しました。
菅義偉官房長官が、文書が保存されているかについて調査しないとしてきたことについて、さらなる文書が残っている可能性があり、野党は21日の桜を見る会「追及本部」ヒアリングで、政府による徹底した調査を求めました。
「桜を見る会」の野党追及本部は21日、政府へのヒアリングを行いました。「桜を見る会」の招待者名簿を安倍内閣がすべて廃棄したと説明している問題について、野党議員らが廃棄を証明する文書などの証拠の提示を求めました。これに対し内閣府の担当者は「(担当者の)記憶で確認した」と答え物的証拠を示せませんでした。
内閣府は、招待者名簿を行政ファイル管理簿や廃棄簿に記載していなかったとして、17日に歴代の人事課長らを厳重注意処分にした内容について説明しました。
野党側は、名簿を本当に廃棄したのかの物的証拠が何も示されていないとして、電子データのログ(記録)などの開示を再三要求。ログの調査を拒否し続ける内閣府に対し、野党議員らは「ログ以外で名簿の廃棄を証明できる文書はあるのか」とただしました。
内閣府の担当者は「廃棄を証明できる文書は思い当たっていない」「いずれも(担当者の)記憶で確認をした」などと回答。野党議員は「ログでも文書でも招待者名簿が廃棄された証拠はいっさいない。担当者の発言だけ」「証拠をだしてほしい」と引き続き調査を要求しました。
以上2020年1月22日付赤旗日刊紙より抜粋