一般医療機関への財政措置を求める

 宮本徹議員は26日の衆院予算委員会で、一般の医療機関が感染者を受け入れる場合に1フロアをコロナ感染者専門に変えたり、4人部屋を1人で使う状況になることが考えられると指摘し、人員配置も必要になることをあげて「財政措置を考えるべきだ」と主張しました。
 加藤勝信厚生労働相は、人工呼吸器や簡易な陰圧装置、簡易ベットなどの設置費用のうち2分の1を助成すると答弁。コロナ感染者用の病室を確保しておく費用も助成すると明らかにしました。
 政府が基本方針で、開催予定のイベント等の中止を検討することも要請していることに関連して、宮本氏は、感染防止のため介護支援専門員(ケアマネージャー)の資格更新研修の継続が危ぶまれると指摘し、「更新期限までに研修が終わらなければ、仕事が続けられなくなる人がでる」と心配の声が寄せられていることを紹介。「研修実施を見合わせた場合は、研修再開まで資格証の期限延長を認めるなど臨時の措置が必要だ」と主張しました。
 加藤厚労相は「更新研修が必要な資格を全部リストアップし、対応策は講じていかなければならない」と答えました。

以上2020年2月27日付赤旗日刊紙より抜粋

≪第201回2020年2月26日衆院予算委員会第16号 該当部分議事録≫

○棚橋委員長 次に、宮本徹君。
○宮本委員 日本共産党の宮本徹です。まず、加藤厚生労働大臣に、きのう発表された政府の新型コロナ対策にかかわって質問させていただきます。きのう発表の基本方針では、地域で患者数が大幅にふえた状況では、外来の対応については、一般の医療機関でウイルスへの感染を疑う患者を受け入れる、こうされました。一般医療機関では、今後、患者受入れに当たって、例えば、ワンフロア全部専門に充てる、あるいは、一人部屋ばかりじゃないですから、四人部屋だったものを一人で使うといった状況も今後考えられるというふうに思います。また、医療従事者も相応に配置する必要があるというふうに思います。その場合には財政的な支援も必要となると思いますが、そうした支援についての検討はどうなっているでしょうか。
○加藤国務大臣 まず、外来においては、例えば、空気清浄機を用意するとか、パーティションを用意するとか、個人用の防護具、また簡易ベッド等々が必要になると思います。それに対して二分の一ということの補助率で対応させていただくということにしております。それから、入院、特に病院でも感染症専門でない病院ということが当然対応されるわけでありますから、そういったところでは、例えば人工呼吸器及び附帯する備品、個人防護具、簡易な陰圧装置、あるいは簡易なベッド等についても同じく二分の一の助成を図るということで、そうした意味での対応をしっかり進めていただける、予算面でも支援をしていきたいと思っております。
○宮本委員 ですから、ふだんでも病院はいっぱい患者さんが入っているわけですよ。ワンフロアあけなきゃいけないだとか、あるいは、普通だったら四人入って何とか経営が成り立っている病院が、感染者の場合、一人しか入れられないわけですから、そういった面で病院の経営も大変になることも考えられるわけですよね。そうした面での措置も考える必要があるんじゃないですか。
○加藤国務大臣 これは状況に応じてでありますけれども、個室が望ましいことはもちろんですけれども、新型コロナウイルス感染症の患者同士は同一の病室で治療しても差し支えないということは申し上げさせていただいているところであります。それからもう一つ、一般病院等でこのために病室を確保するということは当然求められてまいります。確保するということは、その日、コロナ患者の方が入ってこなければあくということになりますので、そうした確保に対する費用も別途助成する仕組みとなっています。
○宮本委員 しっかりと財政的な支援をお願いしたいと思います。それからもう一つ、こういうお話を聞きました。介護支援専門員、ケアマネさんの更新研修を今始めたところなんだけれども、ウイルスの感染拡大を考えると、年度内の研修継続が危ぶまれている。この時期に資格更新予定だったケアマネさんの中には、三月までに更新研修を修了して手続を済ませなければ、ケアマネの仕事が四月以降できなくなる人が出るかもしれない。もしこれを受講しなかったりすると、仕事ができなくなるだけじゃなくて、もしそのまま実務を続けたら、逆にペナルティーで、資格取消しで、五年間は再登録もできなくなる。ケアマネさんは、当然、この方が感染するということになったら、介護の利用者にも広めるおそれもあるということなんですよね。ですので、新型コロナウイルスの感染症の流行地では、更新研修の実施そのものを見合わせた場合、介護支援専門員証の期限については研修が再開されるまでの期間を延長して有効にするだとか、こういった臨時の措置もとる必要があるんじゃないかと思いますが、御所見をお伺いします。
○加藤国務大臣 今、国として、全国一律でということはありませんけれども、今回の基本方針の中においても、集団的発生があるようなものに関係する施設やイベントの中止を検討するということを書かせていただいておりまして、地域によって一律的にもうやめましょうということは当然想定しているわけでありますから、その場合に、今委員御指摘のように、今、ケアマネの話だけではありましたけれども、多分ほかにもあるんだと思います、研修を受けて更新していくというのは。ちょっとそこを全部リストアップして、当然、そういった場合の対策は講じていかなければならないと思いますので、早急に、何があるのかということをちょっと網羅的に調べていきたいと思います。
○宮本委員 しっかり対応をお願いしたいと思います。加藤大臣は御退席していただいて結構です。ありがとうございました。