2020年2月25日予算委員会分科会 学校の制服、標準服について 自由選択の後押しを

 学校の標準服・制服について、ズボンかスカートか自由に選択できる自治体や学校が広がってきています。しかし、まだまだ女子はスカートのみ、男子はズボンのみの学校が少なくありません。自由に選択できるように、国として踏み込んだ通知を出すよう求めました。

≪第201回2020年2月25日衆院予算委員会第4分科会第1号 議事録該当部分抜粋≫

○宮本分科員 ~省略~ 次に、学校の制服、標準服の問題についてお伺いしたいと思います。今、小学校なんかでも、女の子はスカートで行っているかズボンで行っているかといったら、ズボンで行っている子もたくさんいらっしゃるわけですよね。好みはそれぞれですし、動きやすさ、あるいは冬だったら防寒ということを考えてもズボンで行っている子が多いわけです。ところが、中学校、高校となると、制服で、今、女子でもスラックス、ズボンが選べるところは大分ふえてきましたけれども、まだまだ女子はスカート、男子はズボンというところも少なくない。毛深いからスカートは嫌だ、足を見せるのは嫌だ、こういう人ももちろんいるわけであります。これは東京都内でも、中野区や世田谷区などでどちらでも選べるようになりました。あと、全国的に見ても、昨年十月から福岡、新年度からは北九州市で、男女関係なくズボン、スカートを選べるようになる。さらに、岐阜県の教育委員会が県立高校の校長宛てに、校則を見直すに当たって、生徒が抵抗感なく選択できるように明記してほしいという通知も出したという報道もありました。もうこういう時代ですから、ぜひ文科省自身が旗を振っていただいて、制服や標準服については、男女どちらでもズボン、スカートを選択できるようにする、こういうことをやる段階に来ているんじゃないかと思いますが、これも大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○萩生田国務大臣 一般的に、制服着用を含めた校則については、各学校がそれぞれの教育目標を達成するために必要かつ合理的な範囲内で定めるものであり、また校則に基づき具体的にどのような手段を用いて指導を行うかについても、各学校において適切に判断されるものと考えております。校則の内容については、学校を取り巻く社会環境や児童生徒の状況の変化に応じて、絶えず積極的に見直す必要があると考えています。また、校則の見直しは、最終的には校長の権限において適切に判断するべき事柄でありますが、見直しの際には、児童生徒が話し合う機会を設けたり保護者からの意見を聴取したりするなど、児童生徒や保護者が何らかの形で参加した上で決定することが望ましいと考えております。このことは、平成三十年に発出した学校における通学用服等の学用品等の適正な取扱いに関する通知でも既に示しておるところでございまして、毎年二回開催している生徒指導担当者向けの会議などにおいて周知を図っているところであり、文部科学省としては、引き続き、さまざまな機会を捉えて周知徹底に努めてまいりたいと思います。
○宮本分科員 その通知、私も存じているんですけれども、校則を見直すに当たっては、そういう意見を聞いてくれという話は書いているわけですけれども、私が今言ったような、男性、女性かかわりなくズボンでもスカートでも選べるようにしましょう、そういう話はどこにも書いてないわけですよ。だから、そういう中身も加味した通知にしていただきたいんですね。やはり、中野区なんかは、ちょうど一年前だったと思いますけれども、小学生の子供自身が区長さんに手紙を書いて、それで変わっていったという経過があるわけです。小学生みんながそういう行動をとれたらいいですけれども、誰もがそういうことをやれているわけでもないわけです。だけれども、小学生は、そういう、私、ズボンの方がいいわと思っている子は、別に中野区に限らず日本じゅうどこでもいると思いますので、ぜひ、子供の意見表明権を後押しする上でも、もうちょっと踏み込んだ通知を発出していただけないかと思いますが、いかがでしょうか。
○萩生田国務大臣 学校における通学用服等の学用品の適正な取扱いということで、説明会の中でも、例えば女子児童が、非常に冬場などは素足を出して寒いということでズボンを望みたいとか、あるいは行動的に活動したいのでズボン制服にしたいというような意見があって、それに対して学校でみんなで話合いをして、じゃ、そうしましょうねと変わっている事例なども示しておりますので。特別このことだけ特出しをして、制服の、例えば、男の子がスカートをはいてもいいですよ、女性がズボンでも構いませんよということを通知するということは今のところ考えていませんけれども、先生がおっしゃっている問題意識については、既に全国の教育委員会が我々は周知して理解をしていると思いますので、それぞれの学校の判断で、一方的な押しつけじゃなくて、皆さんから沸き上がるような話合いの中で、ぜひそれは、その方向がいいというのがあれば、我々何の異論もございませんので、大いに議論していただいて方向を決めていただいたらいかがかなと思います。
○宮本分科員 いろいろな会議の場でそういう事例も紹介されているという話でしたけれども、そういう事例が紹介されていてもまだなかなか改まっていないというところもあるわけですので、更にその徹底の仕方について御検討をお願いしたいというふうに思います。 ~以下略~