建設石綿救済法ぜひ 訴訟全国連 野党の協力要請

 建設アスベスト(石綿)訴訟全国連絡会は20日、衆院第2議員会館で、すべての建設アスベスト被害者を救済する法律を作ることなどについて野党各党の議員に説明し、協力を求めました。
 全国連絡会の清水謙一事務局長は「13年にわたる長いたたかいでようやく前進を勝ち取った」と報告。同連絡会の小野寺利孝弁護士が最高裁の判決は「基本的に勝利」であることと、2月から5回、与党のプロジェクトチーム(PT)と会議を開き、政府との基本合意に至った経過を説明しました。
 最高裁判決を踏まえて17日、同全国連絡会は、与党PTがまとめた救済策に合意。これをもとにして18日、原告団と厚生労働省は基本合意書を締結しました。
 小野寺氏は「超党派で、未提訴の人も救う法律を作りたい。野党のみなさんの協力をお願いしたい。来週中には内閣法制局から法案の骨格が出てくる可能性がある」と話しました。
 野党議員からは「建材メーカーの責任については継続して検討する旨、付則をつける必要がある」「今回、敗訴した屋外作業員の救済についても検討すべきだ」などの意見が出ました。
 説明会にはすべての野党が参加し、前向きに協力する方向で一致。日本共産党からは穀田恵二国対委員長、高橋千鶴子、宮本徹、田村貴昭各衆院議員、山添拓参院議員が参加しました。
 高橋氏は「野党は、原告らの努力に応えるため、成立めざして頑張る。検討事項や日程的な課題も、与党から示されれば、最後までベストを尽くす」と発言し、参加者も今国会成立にむけ、協力し合うことを確認しました。

以上2021年5月22日付赤旗日刊紙より抜粋