コロナ対応臨時国会開け 4野党が合同院内集会
日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社民党の4野党は17日、臨時国会召集を求める院内集会を開催し、4野党党首が出席し、臨時国会の召集を迫りました。発言した4党首は、野党が憲法53条に基づく臨時国会召集要求を7月16日に行ってから、1カ月を過ぎても政府・与党が応じないことは許されないと批判。新型コロナウイルス感染爆発から国民の命を守る対策をとるため、緊急に臨時国会召集が必要だと強調しました。
日本共産党の志位和夫委員長は、「なぜ今、臨時国会か。菅政権が命と暮らしを守る仕事をしていないからです」と強調。「ワールドメーター」では、日本での新型コロナウイルスの1日当たりの感染者数が世界第9位(16日時点)となっていると指摘し、「これは『自然災害』では決してない。菅政権による『人災』です」と厳しく批判しました。
志位氏は1年余にわたる安倍・菅政権のコロナ対応について、「三つの致命的弱点」をあげ、それをただすことが国会の急務だと訴えました。
第一は、科学を無視していることです。志位氏は、PCR検査の抑制、「Go To」事業、五輪パラ開催の強行などをあげ、「過ちを繰り返しながら、ただの一度も反省していない。これでは失敗は必然ではないか」と批判しました。
第二は、国民に説明責任を果たさないことです。志位氏は「今年1月以来、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の発令などで、国会に説明すべき場面が21回あったのに、菅首相が出席したのはたったの2回。国民とのコミュニケーションの意思も能力もない。たださなければならない大問題です」と批判しました。
第三は、コロナ対応にまで「自己責任」論を持ち込んだことです。志位氏は、菅政権がコロナ患者は「原則自宅療養」という方針を打ち出し、いまだに撤回していないことを厳しく批判。「入院病床を増やし、医療機能を強化した宿泊療養施設や臨時の医療施設を増やし、早い段階から治療を開始することによって重症化を防ぐ責任を果たさせよう」と呼びかけました。
志位氏は「戦後最大の大災害に直面しており、野党は命と暮らしを守り抜き、総選挙で力を合わせて勝とう」と表明しました。
立民の枝野幸男代表は、「感染爆発と言わざるを得ない状況で雇用、事業を守るために緊急の補正予算編成を執行しなければならない」と強調しました。
国民の玉木雄一郎代表は、「国民の命が危機にさらされているときに国会を開かないで、いつ開くのか」と訴えました。
社民の福島瑞穂党首は、「命と暮らし、人権を守る政治の実現に向けて、野党が力を合わせて、国民の皆さんとともに実現しよう」と呼びかけました。
集会は感染防止の観点から約50人に出席者を限定して行われ、最後に全員が「国会を開け!」のプラカードを掲げてアピールしました。
以上2021年8月18日付赤旗日刊紙より抜粋