第207回臨時国会 党国会議員団総会 日本共産党ならではの値打ち光る論戦を 半年ぶりの本格論戦
臨時国会が6日、召集されました。会期は21日までの16日間。自公政権が野党の国会召集要求を拒み続けたもとで、半年ぶりの本格論戦の国会となります。岸田文雄首相が所信表明演説し、「敵基地攻撃能力」の「検討」を表明し、憲法改悪への強い執念を示しました。日本共産党の志位和夫委員長は国会議員団総会であいさつし、「安倍・菅政治継承」だけでない岸田政権の危険性や、国会での市民と野党の共闘の発展を訴え、「国民の願いに応え、日本共産党ならではの値打ちが光る論戦を」と呼びかけました。
志位氏は、新型コロナウイルスのオミクロン株への不安が広がるもと、水際対策、検査・医療体制の強化が必要だと強調。3回目のワクチン接種について、政府が原則とする「2回目接種後8カ月」に科学的根拠はないとして「安全性と供給の責任を果たしつつ思い切った前倒しの決断を求めたい」と語りました。同時に、富裕国と貧困国とのワクチン格差の解消にむけ国際的責任を果たすことを政府に求めました。
岸田政権について志位氏は、「安倍・菅政治」を単に継承するだけでなく「これまでにない危険性が随所に現れてきた」と指摘しました。
補正予算案に過去最大の軍事費7738億円が計上され、当初予算と合わせ初めて6兆円を超す空前の大軍拡となると強調。岸田首相が所信表明演説で「敵基地攻撃能力」の「検討」を表明すると報じられていることをあげ、「海外で戦争する国への危険な道であり、歴代政権の憲法解釈を百八十度変更する立憲主義の破壊としても絶対に許すわけにいかない」と批判しました。
その上で志位氏は、こうした危険な動きと一体に「9条改憲の動きが強まっている。安倍・菅政権でもできなかった危険な領域に平然と入ろうとしている」と告発。「『自民党改憲4項目を許さない』。ここで野党が力をあわせよう。草の根から、9条守れ憲法生かせの国民的大運動を起こす先頭に立とう」と呼びかけました。
志位氏は、与党や補完勢力、一部メディアによる「野党は批判ばかり」との非難について、二つの角度から批判しました。
一つは、事実と全く異なることです。志位氏は、コロナ対応では1人10万円の特別給付金や持続化給付金などを野党が提案し、世論・運動と共同で実現してきたと強調しました。
二つは、事実に基づく批判こそ新しい政治を生みだす力になることです。志位氏は「国政私物化疑惑を批判するのは、うそも忖度(そんたく)もない民主政治を取り戻すためだ」と述べ、「どんな問題でも古い政治を厳しく批判してこそ、新しい政治をつくることができる」と語りました。
志位氏は、「野党は批判ばかり」の非難は自民党が間違った政治をしても「黙って従え」ということであり、「そのような暴論は断固拒否する。事実に基づく批判は徹底的に行う。それと一体に建設的提案を発展させ、多くの国民に希望が持てる未来を指し示す立場で全力をあげよう」と呼びかけました。
その上で、新しい国会で野党共闘の前進に力を尽くす決意を表明。総選挙にあたり野党4党と市民連合が合意した20項目の共通政策は国民への公約であり「公約実現のため野党4党の枠組みを大切に国会内外での共闘を発展させたい」と述べ、「国会共闘をさらに発展させ、参院選の市民と野党の共闘の勝利につなげよう」と訴えました。
最後に志位氏は、4中総決定の徹底と参院選にむけた「3本柱の活動」での前進に力を尽くすとともに、共産党が政権にチャレンジする「新しいステージ」にふさわしく、活動を全面的に発展させる必要性を強調。「国会活動も『新しいステージ』にふさわしいものに発展させるために努力しよう。『共産党が加わった方がよい政権になる』と思ってもらえる国会活動を知恵と力を集めて発展させよう」と呼びかけました。
以上2021年12月7日付赤旗日刊紙より抜粋