第208回通常国会 共産党国会議員団総会 外交、経済で対案示すスケール大きな論戦を
第208通常国会が17日、召集されました。会期は6月15日までの150日間です。岸田文雄首相は施政方針演説で、「新しい資本主義」「新時代リアリズム外交」を訴えるとともに、敵基地攻撃能力の検討を改めて表明、改憲議論への期待を示しました。日本共産党の志位和夫委員長は党国会議員団総会で、外交や経済で抜本的対案を示すスケールの大きな論戦を呼びかけ、「日本共産党ならではの値打ちが輝く論戦を展開し、参院選勝利・躍進への道を開こう」と訴えました。
志位氏は「新型コロナのオミクロン株から命を守ることは国会の最優先課題だ」と述べました。岸田首相のコロナ対応は「何もかもが遅れている」と批判。ワクチン3回目接種、検査や医療・保健所体制の強化が遅れ、米軍基地が水際対策の「大穴」となっているとして「政府の対応の問題点を指摘しつつ、日本共産党の積極的提案を示し、実行を迫るという基本姿勢で奮闘したい」と語りました。
オミクロン株は、これまでの変異株とは違う性格をもち、未知の問題が多くあるとして「内外の科学的知見、現場で起こっている問題に常に学ぶ立場で方針を発展させたい」と表明しました。
そのうえで志位氏は、岸田政権との論戦をどう進めるかと問いかけ、「異常なアメリカいいなり」「財界中心」の自民党政治の本質に正面から切り込む論戦を呼びかけました。
「異常なアメリカいいなり」では、岸田首相が敵基地攻撃能力の保有検討を打ち出し、「対米公約」したことはきわめて重大だと指摘。「アメリカに追随して日本を『戦争する国』にする動きに断固反対を貫こう」と訴えました。
その際、党の外交提案を大いに示していこうと強調。4日の「党旗びらき」で、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国と手を携え、東アジアサミットの枠組みを活用・発展させ、東アジアを平和と協力の地域にしていくための憲法9条を生かした平和外交を提起したことをあげ、「国会でも問題提起をしていきたい」と語りました。
「異常な財界中心」では、岸田首相がいう「新しい資本主義」は、破綻した新自由主義を継続し財界応援の政治をひどくする中身だと批判。同時に「新自由主義の弊害」を言わざるを得なくなったことは新たな矛盾を抱えることになったとして、歴代自民党政権がもたらした新自由主義的政策の「弊害」にメスを入れ、それを転換する意思があるのかが問われると述べ、国会論戦でただしていく決意を表明しました。
ここでも日本共産党の抜本的対案を大いに示したいと強調した志位氏。新自由主義は日本社会を「自己責任」押し付けの“冷たい社会”にするとともに、「賃金が上がらない」「成長できない」など“もろく弱い経済”にしたと批判し、「雇用・社会保障・税制・環境・ジェンダーなど、あらゆる分野で新自由主義を根本から転換して“やさしく強い経済”をつくる対案を示していきたい」と述べました。
志位氏は「異常なアメリカいいなり、財界中心の政治をただすという綱領路線の根本にたち、多くのみなさんから見て安心できる、希望がもてる、新鮮な抜本的対案を示すスケールの大きな論戦を展開しよう」と訴え。今年は沖縄が本土復帰して50年の節目の年だとして、「オール沖縄」のたたかいに連帯する論戦を呼びかけました。
以上2022年1月18日付赤旗日刊紙より抜粋