2022年4月28日 衆参予算委員会理事懇談会 「物価対策」に予備費 1.1兆円閣議決定 野党「国会軽視だ」

 衆参両院の予算委員会は28日の理事懇談会で、政府が同日、閣議決定した新型コロナウイルス感染症対策予備費から支出する1兆1160億円の「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」について、報告を受けました。
 支出の内容は、物価高騰に直面する生活困窮者への支援として、低所得の子育て世帯に対する児童1人当たり5万円の特別給付などに1兆70億円、「エネルギー・原材料・食料等安定供給対策」に90億円、「中小企業等事業再構築促進事業」に1000億円をあてるとしています。
 日本共産党の宮本徹衆院議員は、「国会の審議もなく、予備費で使い道を決めるのは国会軽視であり、財政民主主義上、問題だ」「コロナ予備費を物価高騰対策に使うのは目的外使用だ」「物価高騰対策としても政府の対策は不十分だ。国民生活全般を支援できる補正予算を組むべきだ」などと主張しました。
 大門実紀史参院議員は、「コロナ対策と物価高騰対策を関係づけているが、コロナの影響を受けている人しか手当てされないのか」と質問。政府側はコロナで影響を受けていない人にも支援をすると説明しますが、コロナを名目とした予備費からの乱用的支出であることが浮き彫りになりました。野党各会派からも財政民主主義上、問題だと批判が相次ぎました。

以上2022年4月29日付赤旗日刊紙より抜粋