75歳以上医療窓口負担2倍化中止を 署名国会提出 累計86万人に

 昨年10月に原則1割の75歳以上医療費窓口負担を一定所得以上で2割化したことに対して、中止を求める約3万人の署名が5日、国会に提出され、累計が86万1745人となりました。
 同日、署名提出行動が国会内でありました。主催は、中央社会保障推進協議会(中央社保協)、全日本年金者組合、医療団体連絡会議、日本高齢期運動連絡会。
 中央社保協の住江憲勇代表委員(全国保険医団体連合会会長)と同連絡会の吉岡尚志代表委員があいさつ。日本共産党の宮本徹衆院議員が国会報告し、「2割化」で受診抑制が起きているとして「撤回を求めていく」と強調。「社会保障費削減ストップを総選挙の大争点にしてたたかう」と力を込めました。
 同連絡会の畑中久明事務局長は「大軍拡に反対し平和を守る運動とあわせて社会保障を拡充する運動が大事だ」とのべ、行動提起をしました。当事者の困難を要求にして「2割化」中止の運動につなげていく意義を語り、学習・宣伝・署名を呼びかけました。
 参加者たちは、受診するために生活費を切り詰めるなど、高齢者の厳しい実態を告発。「当事者が怒りをもって運動すること」(神奈川県社保協)を訴えました。
 長友薫輝・仏教大学准教授が講演。事実に反する「高齢者優遇論」を世論に浸透させて全世代に負担増を押し付ける政府の企図を批判しました。

以上2023年6月6日付赤旗日刊紙より抜粋