統一協会問題野党国対ヒアリング 解散命令請求否定せず
統一協会問題に関する野党国対ヒアリングが4日、国会内で開かれました。文部科学省の文化宗務課長は、解散命令請求の検討について「報道が正しかったとか、間違っているとかいうことは差し控えたい」と述べ、否定はしませんでした。
「全国統一教会被害対策弁護団」の阿部克臣弁護士は、現行の宗教法人では、解散命令請求後に財産保全の手続きがなく、統一協会側に財産隠匿や散逸の可能性があり、「不備がある」とし、「秋の国会では財産保全の特別設置法を速やかにつくっていただきたい」と訴えました。
信者2世で被害者の「もるすこちゃん」(仮名)と、母親が信者で約1億円の損害を被った女性(60代)が参加。本名と顔を出して被害を訴えてきた橋田達夫さんがオンラインで参加しました。
もるすこちゃんは、幹部たちがいまだに金銭的利益を得るため、信者をだましており「宗教法人が会計情報をブラックボックス化する隠れみのになっている」と指摘。統一協会の宗教法人格の剥奪のための解散命令は「問題解決のためのスタートラインだ」と発言。橋田さんは「統一協会を後世に残したくない。一日も早い解散命令を」と訴えました。
統一協会問題に詳しいジャーナリストの鈴木エイト氏も出席し、内閣改造で統一協会と関係の深い安倍派の議員が文科相になることを懸念しつつ、こうした流れにストップをかける動きとして「他の宗教団体が、自分たちは悪質性のある統一協会とは『違うんだ』ということを明確にして、国の動きを後押ししてほしい」とコメントしました。
以上2023年9月5日付赤旗日刊紙より抜粋