インボイス中止署名36万人超 フリーランス・業者・農民ら提出
消費税のインボイス(適格請求書)制度の10月実施まで1カ月を切った4日、フリーランスや小規模事業者らは衆院第1議員会館で、36万1171人分の同制度反対署名を財務省、国税庁、公正取引委員会に提出しました。声優の甲斐田裕子氏が「安心・安全・成長・尊厳なきインボイス制度の中止・延期を求める緊急提言」を発表し、各党に手渡しました。主催は「インボイス制度を考えるフリーランスの会」(STOP!インボイス)です。
2021年12月に署名をスタート。今年2月に18万人分を財務省に提出してから7カ月弱で倍増、特に直近1カ月で15万人が賛同しています。
「STOP!インボイス」発起人でライターの小泉なつみ氏は「制度開始27日前に中止を主張するのは、インボイスがこの国らしさを形作る文化と産業を破壊し、私たちに分断と増税、混乱を招く希代の悪法だからです。たとえ決まったことであっても、問題があると分かっているなら、政治の責任でやめればいいだけです」と訴えました。
農民、建築業者、司法書士、厩舎(きゅうしゃ)労働者の当事者が発言。稲作・繁殖農家で農民運動全国連合会の長谷川敏郎会長は「コメも牛も価格が安くて所得税が払えないのにインボイスで消費税をむしり取る。農家いじめのインボイスをやめさせよう」と呼びかけました。
藤井聡京都大学大学院教授が講話。「インボイス問題検討・超党派議員連盟」の議員が同席し、日本共産党の田村貴昭、宮本徹両衆院議員、岩渕友参院議員が参加しました。
以上2023年9月5日付赤旗日刊紙より抜粋