性被害 涙ながら 党国会議員団に ジャニーズ問題当事者

 日本共産党の国会議員団の「芸能分野での性虐待問題等についてのプロジェクトチーム」は12日、故ジャニー喜多川元社長の性加害を告発する「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の平本淳也代表、石丸志門副代表、大島幸広氏を国会に招き話を聞きました。吉良よし子同プロジェクトチーム責任者、宮本たけし事務局長のほか、小池晃書記局長、田村智子副委員長ら衆参の国会議員15人が出席しました。
 当事者の会の3人は、中学生の時からジャニー喜多川氏に受けた性被害の実態についてリアルに発言。「レッスン初日から被害を受けた。ジャニー氏の所有物のような扱いで逃げたくても逃げられなかった。先輩に相談しても我慢しろ、もったいないと言われ絶望した」(大島氏)などと語りました。声を上げても周囲や社会に関心を持たれなかったことへのつらさや、「今でも親に言えていない」(平本氏)と涙ながらに語り、「性暴力に関する時効撤廃についても審議してほしい」と語りました。
 議員団から、相談窓口の必要性、契約書がない実態や、国やメディアの責任などについて質問しました。
 大島さんは「当時、外部の相談窓口があったら話せていたかもしれない」と話しました。
 石丸副代表は、「契約は口約束だけだった」「今、過激な誹謗(ひぼう)中傷に向き合い、身の危険すら感じている。事務所は加害の事実を認めたのに、国だけがこの事実を認めないでいる。国の姿勢を国会で追及してほしい」と訴えました。
 吉良議員は、「補償や時効の撤廃など被害者の救済は重要。あったことをないことにさせない社会に変えていくため、こうした被害を二度と生み出さないためにも議員団として国会で追及していく」と応じました。

以上2023年9月13日付赤旗日刊紙より抜粋