保険証存続 署名29万筆超 政治決断 迫ろう 医療関係者が野党各党に提出
全国から医療関係者が集まり「健康保険証の存続を求める国会内集会」が16日行われ、オンラインを含め300人が参加しました。主催者らがこれまでに集めてきた保険証の存続を求める署名計29万2495筆を野党各党の国会議員に手渡しました。
集会は全国保険医団体連合会(保団連)などで構成する「医療団体連絡会議」と、中央社会保障推進協議会(中央社保協)の共催。
開会あいさつした保団連の住江憲勇会長は、反対が広がる中でも政府が方針を撤回しないのは「医療ビッグデータ利用によって安上がり医療体制をつくり、軍事費を捻出するためだ」と強調しました。
中央社保協の林信悟事務局長が基調報告。「10月末時点で少なくとも、21都道府県90市区町村で保険証の存続等を求める国への意見書が採択されている」と指摘。また、保険証存続を求める一点共闘が大きく広がっているとし、「保険証存続の政治決断を迫ろう」と訴えました。
障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会の新井たかね会長は「重度の障害のある娘は施設で暮らしている。保険証が廃止されればマイナンバーカードに加え暗証番号まで施設に預けることになる」と話し、「実態を見ずして進める保険証廃止に賛同することはできない」と語りました。
東京土建一般労働組合の木村潮人書記次長は、同労組が母体となって設立された健康保険組合を運営する立場から「被保険者の情報を一人ひとり確認するのは、注意深くやっても『漏れ』が出る。欠陥のあるシステムを国が整備したのが根本的な問題だ」と述べました。
日本共産党の宮本徹衆院議員、伊藤岳参院議員が参加しました。
以上2023年11月17日付赤旗日刊紙より抜粋