「介護する人される人 幸せになれる制度に」 中央社保協など 署名約23万人分提出
介護保険制度の改善と介護従事者の処遇改善を求める国会内集会が29日、参院議員会館で行われ、介護請願署名22万9689人分が国会に提出されました。主催は中央社会保障推進協議会、全労連、全日本民主医療機関連合会です。
2024年度の介護報酬改定は物価高騰に見合っておらず、訪問介護の基本報酬は軒並み2~3%引き下げられています。低賃金による職員不足の深刻化、小規模事業所の倒産・休廃業の増加が懸念されています。
利用料2割負担の対象拡大、ケアプランの有料化、要介護1、2のサービスの保険外しについて25年度に審議し、26年度の通常国会で介護保険法を改定し、27年度の開始が狙われています。
全日本民医連の林泰則事務局次長は、訪問介護の基本報酬引き下げ撤回を求める世論を早急に広げようと呼びかけ。「介護保険制度の抜本的な改善のために国庫負担割合の引き上げが不可欠だ」と強調しました。
日本共産党の小池晃書記局長、倉林明子副委員長、宮本徹衆院議員、他の野党国会議員があいさつ。共産党の小池氏は、43兆円の軍事費をやめれば介護の財政を十分支えられると指摘。「介護している人も、介護されている人も幸せになるような制度にするために力を尽くしたい」と述べました。
「21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会」の井上ひろみ事務局長ら介護団体や介護労働者、利用者が訴えました。
参加者は集会後、衆参両院の国会議員への要請行動をしました。