最高裁判決を待つまでもない! 優生保護法問題の政治的早期・全面解決を求める3・21 集会

 2024年3月21日(木)、全国優生保護法被害弁護団は「最高裁判決を待つまでもない!優生保護法問題の政治的早期・全面解決を求める3・21集会」を行いました。
 与野党の国会議員・秘書が参加。
 宮本徹議員は「最高裁を待つまでもなく、立法府の責任として法改正すべき。国による被害者への謝罪とともに、補償を。全面解決のために私もがんばる」と挨拶。

以下2024年3月22日付赤旗日刊紙より抜粋

 旧優生保護法(1948~1996年)のもと、障害などを理由に不妊や中絶の手術を強制された人たちが国に賠償を求める裁判は6年目を迎えました。39人の原告のうち、6人が亡くなっています。政治的な早期・全面的解決を求める集会が21日、都内で開かれました。主催は優生保護法被害全国原告団と同全国弁護団、優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会です。
 冒頭、熊本の原告、渡邊數美さんが今年2月に亡くなったことが報告され、参加者全員で黙とうをしました。73歳でした。渡邊さんは幼いころから変形性関節炎でした。10歳のころに医師にすすめられて睾丸(こうがん)摘出手術を受けました。
 集会アピールで、国に、最高裁の判決を待つまでもなく、原告・被害者に直接の謝罪と十分な補償、差別思想や優生思想のない社会づくりを求めました。
 今月12日に名古屋地裁で勝利をかちとった原告の尾上敬子さん、尾上一孝さんがかけつけました。ふたりは聴覚障害で入籍直後に敬子さんが不妊手術を受けました。「声を上げられない人たちがいる。私たちは正々堂々とたたかいたい」と実名を公表した思いを話しました。一孝さんは「優生保護法のもとで何があったのか、優生思想とはどんなものなのかを知ってほしい」と語りました。
 仙台高裁で敗訴となった女性は「16歳のときになんの説明もされないまま手術を受けさせられた。私の人生を返してほしい」と訴えました。
 神戸や大阪、福岡の原告がオンラインで参加し発言しました。
 これまでに札幌、仙台、東京、大阪の高等裁判所で判決が出され、上告されている5件について、最高裁は15人の裁判官全員による大法廷で審理することを決めました。5件とも高裁は「旧優生保護法は憲法違反だ」と認めています。
 仙台高裁から最高裁で審理することになった原告の千葉広和さんは知的障害。18歳のとき、施設にいた仲間と突然車に乗せられ、病院で不妊手術をさせられました。「これまでずっと親や周りのいいなりだったけれど、裁判は自分の意志で決めた。内緒にされた悔しさをわかってほしい」と訴えました。
 集会には日本共産党から宮本徹衆院議員が参加しました。
 集会後、官邸前でアピール行動をしました。