学生困窮放置できない 民医連 高等教育無償化を要請

 全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)は28日、衆院第1議員会館で高等教育の無償化などを求める要請書を政府に提出しました。参加した看護専門学校の教員らは、経済的に困窮する学生の実態があるとして「(学生を)ほってはおけない」と訴えました。
 要請には、全日本民医連に加盟する看護専門学校や病院の関係者らがオンラインを含めて40人参加。高等教育無償化の也、▷給付型奨学金の拡充と要件の緩和▷看護専門学校への国の補助金の充実▷国の責任で看護職の確保や養成に取り組むことーなどを文部科学省と厚生労働省に求めました。
 東葛看護専門学校(千葉県流山市)の児玉宏行事務長は、学費の支払いが困難な学生の「相談が絶えない」という現状があると指摘。「これからの未来を背負う学生がお金の心配なく学業に専念できる環境をつくってほしい」という学生の声を紹介しました。
 近畿高等看護専門学校(京都市)の教員の塚田みのりさんは、同学校の学生の7割以上が奨学金を借り、そのうちの3割は複数の奨学金を借りていると述べました。それだけでは足りずアルバイトをして生活費を賄っている学生がいると訴えました。
 全日本民医連は要請後、「すべての看護師の処遇改善を求める請願署名」と「高等教育無償化を求める請願署名」を国会議員に提出。日本共産党の倉林明子、吉良よし子の両参院議員、宮本徹衆院議員が参加しました。

以上2024年5月29日付赤旗日刊紙より抜粋