日本てんかん協会「てんかんのある人の医療と福祉の向上を求める会議」

 てんかんのある人の医療と福祉の向上を求めようと「日本てんかん協会」は10日、衆院第1議員会館で会議を開きました。各省庁に、てんかんへの理解を深める啓発や、交通機関の運賃割引拡充などを求めました。
 梅本里美会長は主催者あいさつで「てんかん患者に対する福祉など実際の生活に即した面で、まだまだお願いすることがある」と述べました。
 中村千穂副会長は、当事者の就労について、「企業から発作を懸念され、断念しかけた事例もある。就労に過度な制限がないように」と訴えました。
 川上純一理事は、医薬品の供給不足問題に触れ、「医薬品不足で危険な状況が生じることもある。必要な医薬品がすぐ手に入る体制の確立を」と求めました。
 岡本朗常務理事は、交通機関の運賃割引拡充が必要だと指摘。作業所に通う当事者にとって「交通費と給食代だけで工賃が無くなる。割引は、間接的に所得保障になる」と強調しました。
 参加した当事者らが発言。福岡からの参加者は「若い当事者で、協会があることを知らない人もいた。話ができる場があれば精神的な安定にもつながる。活動を広めていきたい」と語りました。
 与野党国会議員が出席。日本共産党からは、宮本徹、高橋千鶴子両衆院議員が参加しました。
 参加者らは会議後、各国会議員のもとへ、「てんかんのある人とその家族の生活を支える請願」署名計6万953筆を届けました。

以上2024年6月11日付赤旗日刊紙より抜粋