『SCD(脊髄小脳変性症)・MSA(多系統萎縮症)全国患者連絡協議会』厚労省要請 難病治療薬早期実現を

 難病の脊髄小脳変性症(SCD)と多系統萎縮症(МSA)の患者らでつくる「SCD・MSA全国患者連絡協議会」は11日、衆院第2議員会館で厚生労働省に、有効な治療薬の早期実現などを求めました。両疾患は、体の運動機能をつかさどる小脳の失調を原因として、ふらつきやろれつが回らなくなるなどの病症が現れます。発病の原因が不明で治療法が確立していません。全国にあわせて約4万人の患者がいるとされています。
 新保健次共同代表は「われわれのもとに、一日も早く新薬が届くよう期待している。一番の夢は、病床の根治。国としてともに歩んでいただきたい」とあいさつしました。
 厚労省への要望で、参加者から「予算確保と、患者のもとへ一刻も早く薬が届く体制を」との意見が出ました。担当者は「関連する研究は行われている」と答えました。
 患者の就労環境の改善を求める要望もありました。男性の患者が「フルリモートの障害者雇用枠で働きたくても、求人がない。自活したいという思いを知ってほしい」と訴えました。
 全国脊髄小脳変性症・多系統萎縮症友の会の中村元子会長は「医療・介護の地域格差を実感している」と強調しました。
 与野党の国会議員が出席。日本共産党から、宮本徹衆院議員が参加しました。

以上2024年6月12日付赤旗日刊紙より抜粋