旧優生保護法議連PT 被害弁護団が意見 全面解決の立法を要望
旧優生保護法(1948~96年)の下で不妊手術を強制された被害者の救済に向け、超党派の議員連盟は1日、新たな補償立法をつくるプロジェクトチーム(PT)の第2回会合を国会内で開き、優生保護法被害弁護団から意見を聞きました。
弁護団は、旧優生保護法を憲法違反と断じ、国に賠償を命じた7月の最高裁判決で、法律を制定した国会の加害責任が確定したと指摘し、立法で「全面解決」するよう強調。最高裁判決が言及していない「中絶手術のみの被害者」からの相談事例が増えていると述べ、政治の判断で救済するよう求めました。
補償の対象と金額について▽不妊手術を受けた被害者本人に一律1500万円▽配偶者に一律500万円(本人・配偶者の遺族も対象)▽人工妊娠中絶手術を受けた被害者への相応の補償▽訴訟手続きを経ない審査会による認定―などを求めました。
日本共産党の宮本徹衆院議員は会合で、全ての被害者が被害認定を受けられる法律をつくることが重要であり、中絶の被害者も対象とすべきだと主張。PT座長の西村智奈美・立憲民主党衆院議員は会合後、「PT全体として、多くの皆さんを対象とした立法にしたいという大きな方向性は確認できた」と述べました。
次回の会合は7日で、被害当事者から意見を聞く予定です。
以上2024年8月2日付赤旗日刊紙より抜粋(写真は赤旗提供)