国立大交付金増やして 国大協、共産党と懇談
日本共産党国会議員団は20日、全国86の国立大学などでつくる国立大学協会(会長・山極寿一京都大総長)と国会内で懇談しました。国大協は、減らされ続けてきた運営費交付金や老朽化が進む施設の整備費の拡充が必要だと要望しました。
基盤的経費である運営費交付金は、2004年の法人化以降、1450億円も減額されています。築50年近くなる国立大の施設整備は年1700億円必要ですが、17年度は410億円だけで、国大協の木谷雅人常務理事は「古いものをだましだまし使っている」と窮状を訴えました。畑野君江衆院議員は「運営費交付金の拡充に力を尽くす」と約束しました。
政府は「新しい経済政策パッケージ」で「人づくり革命」として、対象者を限定した大学などの授業料減免や給付型奨学金の拡充など四つの要件を満たした大学の学生のみです。これについて国大協の山本健慈専務理事は「総体が見えない。個別のアイデアが個別に政策化され、中央教育審議会の議論と関係なく横から入ってくる」と現場の困惑を語りました。
吉良よし子参院議員が「行きたい大学に行けない学生が出てくる」と指摘すると、山本専務理事は「われわれも同じ危惧を持っている」と応じました。
懇談には日本共産党から畑野、吉良両氏のほか笠井亮政策委員長、宮本徹衆院議員、倉林明子参院議員秘書らが出席しました。
以上2017年12月21日付赤旗日刊紙より抜粋(写真は赤旗写真部提供)