5月13日 決算行政監視委員会 総理主催「桜を見る会」。支出急増で、予算の3倍も

 5月13日の衆院決算行政監視委員会で、各界の「功労者」などを招く総理主催の「桜を見る会」について、招待基準が不透明ななか、第2次安倍政権以降、参加者・経費が急増し、予算を大きくこえていることを追及しました。

 第2次政権前に1万人前後だった「桜を見る会」の参加者が、今年は1万8200人。2万人近くにのぼりました。決算委員会の質問で、主な経費について、2013年と19年の契約額を比べると、飲食物提供業務は972万円から2191万円へ、会場等設営業務は734万円から1814万円へと2倍超に膨らんでいることがわかりました。

 さらに「桜をみる会」の総経費について、内閣府の井野靖久大臣官房長は、14~19年度の予算額は各年度約1766万円である一方、支出額は14年に3005万円、15年は3841万円、16年は4639万円、17年は4725万円、18年には5229万円へ増加したと答弁しました。19年についての支出はまだまとまっていないとのことですが、飲食物提供業務や会場 等設営業務が18年より約230万円増えているので、5400万円程度ではないかと思われます。

 予算額を上回る支出額になっていることについて、菅義偉官房長官は「総理大臣が各界で功績、功労のあった方々を招き懇談する内閣の公的行事だ」「必要な経費」と居直りました。

 私は「安倍内閣で功労をあげた人が急に増えたのか。招待の基準は不透明だ。こういう支出の増やし方は国民の理解を得られない」と批判しました。

≪2019年5月13日 第198回衆院決算行政監視委員会第2号 議事録 該当部分抜粋≫

○宮本委員 菅官房長官にも、お忙しい中、来ていただきました。総理主催の桜を見る会についてお伺いします。この参加者は、第二次安倍政権の前は一万人前後でございましたが、近年急増しております。ことしは一万八千二百人、二万人近くになっています。経費も急増しております。契約情報を見ましたら、桜を見る会の飲食物の提供業務、二〇一三年は九百七十二万二千円、会場等設営業務は、二〇一三年、七百三十四万七千四百五十円でした。それぞれの二〇一九年の契約額は幾らでしょうか。
○井野政府参考人 お答えいたします。二〇一九年、平成三十一年の桜を見る会におけます会場等設営業務の契約額は一千八百十四万四千円、飲食物提供業務の契約額は二千百九十一万三千二百三十二円となっております。
○宮本委員 ですから、二〇一三年と比べれば、会場の方は倍以上ですね、七百三十万から一千八百万ですから、一千百万円ぐらいふえているわけですね。飲食物提供業務というのは、九百七十二万が二千百九十一万ですから、倍以上にふえているということです。これ以外に、当然、案内状の発送だとか、あと、お土産を配っていますよね、升を配っていますね、お土産というのかどうかわかりませんが。さまざまな経費がありますが、この桜を見る会の総経費について、予算計上額と実際の支出額について、二〇一三年度から二〇一九年度まで教えていただけますか。
○井野政府参考人 お答え申し上げます。桜を見る会のまず予算額でございますけれども、平成二十五年度が一千七百十八万円でございます。平成二十六年度から今年度までにつきましては、いずれも同じ額でございまして、一千七百六十六万六千円でございます。一方、支出額でございますけれども、この支出額につきましては、桜を見る会に係る行政文書の保存期間が五年間であることから、平成二十五年の支出額は確認できません。したがいまして、平成二十六年以降をお答え申し上げますと、平成二十六年は三千五万三千円、平成二十七年は三千八百四十一万七千円、平成二十八年は四千六百三十九万一千円、平成二十九年は四千七百二十五万円、平成三十年は五千二百二十九万円でございます。なお、本年につきましては、まだ現時点で支払いが完了していないため、現時点では未確定でございます。
○宮本委員 予算を積んでいる額は、今のお話では、二〇一三年は一千七百十八万円、二〇一四年以降ことしまで一千七百六十六万円。支出を聞いたら、三千万円、それから三千八百万、四千六百万、四千七百万、五千二百万と。ことしはもっとふえていると思います。予算よりも支出が多いじゃないですか。これはどこからお金が出てきているんですか。
○井野政府参考人 お答えいたします。桜を見る会につきましては、準備、設営に最低限必要となる経費を前提に予算を計上しているところでございます。他方、実際の開催に当たりましては、その時々の情勢を踏まえまして必要な支出を行っておりまして、例えば、金属探知機の設置等のテロ対策強化でありますとか、参加者数に応じた飲食物提供業務経費などがございまして、結果的に予算額を上回る経費がかかっております。このように、支出額が予算額を上回った分につきましては、内閣府本府の一般共通経費を活用することにより経費を確保しているところでございます。
○宮本委員 情勢によってとかいって招待客をどんどんどんどんふやして、予算にもないようなお金をどこかから流用して使っているという話じゃないですか。とんでもない話じゃないですか。しかも、招待客の基準が全く不透明なんですよね。安倍政権を応援している「虎ノ門ニュース」というネット番組があるそうです。レギュラー出演している方がブログに書いておりますが、いつも招待をもらっていたが、ことしは例年と異なり、ネット番組「虎ノ門ニュース」の出演者全員でというお招きだったので、虎ノ門ファミリーの皆さんとともに参加しましたと書いてあります。こうやって政権に近い人をどんどんどんどん呼んで参加人数が膨らんで、予算にもないような支出がどんどんどんどんふえているという話じゃないですか。こういう支出のふやし方というのは、官房長官、国民の理解は決して得られないんじゃないですか。
○菅国務大臣 桜を見る会については、準備、設営に最低限必要と考えられる経費を前提に予算を計上しているところであり、来年度以降についても、これまでの計算上の考え方、実際の支出状況などを踏まえつつ対応していくことになるだろうというふうに思います。また、この桜を見る会は、昭和二十七年以来、内閣総理大臣が各界において功績、功労のあった方々を招き、日ごろの御苦労を慰労するとともに、親しく懇談される内閣の公的行事として開催をしているものであり、必要な経費については予算から先ほど言われましたように支出しているということであります。
○宮本委員 功労、功績といいますけれども、「虎ノ門ニュース」の皆さんがどういう功績があったのかわからないですけれども、安倍内閣になってから、それまで一万人前後であったのが一万八千二百人にふえているわけですよ、参加者が。功労を上げた人が急にふえた、政府の基準からいって、そういうことですか。
○海江田委員長 答弁は。(宮本委員「官房長官です」と呼ぶ)菅官房長官、指名していますから。
○菅国務大臣 いずれにしても、各府省からの意見を踏まえて、幅広く招待をさせていただいているということであります。
○海江田委員長もう時間がありません。時間が過ぎておりますので、手短に。
○宮本委員 こういうやり方は、国民の納得は絶対に得られないですよ。大体、もう終わりにしますけれども、ことしの報道では……(発言する者あり)
○海江田委員長 時間が過ぎておりますので、手短に。
○宮本委員 わかりました。了解です。では、続きは、やってほしそうな顔をしていますので、やります。終わります。