ソウル・日韓国際フォーラム 非核平和の朝鮮半島へ連帯を

 非核・平和の朝鮮半島・北東アジアの実現に向けて市民の連帯を強めようと30日、日韓国際フォーラムが韓国・ソウル市内で始まりました。韓国の被爆者25人を含む約200人が参加しました。韓国の労働組合や女性団体など10を超える団体と、日本の五つの団体の共催。フォーラムは31日までです。
 全体会の冒頭、広島で被爆した韓国原爆被害者協会の李圭烈(イ・ギョユル)会長は「当時、広島には7万人、長崎には3万人の韓国人がおり、5万人が犠牲となり、残りの5万人が、放射性物質による障害を負いました。核兵器の廃棄へ大きな一歩を飾る年になることを祈ります」と語りました。広島で被爆した日本原水爆被害者団体協議会の藤森俊希事務局次長は「被爆者は核兵器禁止条約を実効あるものにし、核兵器のない世界へ韓国の人々とともに力を尽くします」と表明しました。
 総がかり行動実行委員会共同代表で全労連議長の小田川義和氏、韓国の全国民主労働組合総連合(民主労総)のイ・サンジン副委員長らが基調報告。原水爆禁止日本協議会の安井正和事務局長は「被爆75年、2020年NPT(核不拡散条約)再検討会議に向けてカギを握っているのは世論と運動であり、それぞれの国でのたたかいが決定的に重要です」とのべました。
 全体会後、「核兵器のない世界に向けて、日本と朝鮮半島に非核・平和の確立を」などのテーマの分科会で議論しました。
 アメリカ平和・軍縮・共通安全保障キャンペーン議長のジョゼフ・ガーソン氏は、分科会で「2020年NPT再検討会議の前にニューヨークで原水爆禁止世界大会を開催し、重要なたたかいの場にしていきたい」と決意を語りました。
 国際フォーラムには日本共産党の宮本徹衆院議員が参加。「沖縄の風」の糸数慶子代表からメッセージが寄せられました。

以上2019年5月31日付赤旗日刊紙より抜粋(写真は赤旗写真部提供)