2020年4月6日決算行政監視委員会 就学援助、収入急減世帯も対象に

 宮本徹議員は6日の衆院決算行政監視委員会で、新型コロナウイルス感染症の影響で家計が急変する世帯が増えているとして、全自治体でこれらの世帯を就学援助の対象とし、周知することを求めました。萩生田光一文部科学相は「大事なご指摘だ。特出しして周知し、自治体に働きかけたい」と約束しました。
 宮本氏は、就学援助について家計急変の場合に対象とする制度がない自治体があると指摘し、全自治体で制度をもうけ、全世帯に新型コロナの影響で家計急変の場合は就学援助が利用できるよう周知すべきだと提案しました。萩生田文科相は「直近の収入状況で申請ができるような柔軟な対応事例を各自治体にしっかり示すとともに、申請する側の保護者への周知も徹底されるよう働きかけたい」と答弁しました。

以上2020年4月9日付赤旗日刊紙より抜粋

≪第201回2020年4月6日衆院決算行政監視委員会第二分科会第1号 議事録該当部分抜粋≫

○宮本分科員 ~略~ それから、あともう一点、就学援助について、三月二十四日に出た文科省の通知では、新型コロナウイルス感染症の影響等により家計が急変、年度の途中において認定を必要とする者については、速やかに認定し、必要な援助を行うこととあります。ですけれども、実はこの就学援助は、家計急変の条項がもともとある自治体とない自治体とあるんですね、家計急変の場合。もともと家計急変の場合はそういう申請ができますよという自治体もあれば、そのルール自体がない自治体なんかは、ちょっと聞いてみましたら、この間の文科省の通知自体、後ろの方に書いていましたね、就学援助のその話は、自覚がない、うちの市議の方が担当課に行って、どうなっていますかと聞いても、それが実情なんですよね。ですけれども、こういう事態になってきますと、本当に就学援助を必要とするという方がかなりたくさん全国的に生まれてくると思いますので、これは文科省から出す就学援助の通知をもうちょっと特出しして、制度自体がないところはぜひつくってほしいということを書いていく。それから、奨学金なんかは、今、家計急変のパンフレットを出していますよね。独自にあるわけです。ですけれども、就学援助の、普通の家庭に配られるのは、やはり前年度収入に基づいてという一般的なものが配られているわけですよね。家計急変の場合はできますよというのが特別配られているわけではないわけですよね。ですから、そういう案内を再度作成して全世帯に届けるだとか、そういう取組が必要だと思うんですけれども、その点、いかがでしょうか。
○萩生田国務大臣 それは、先生の御指摘、大事だと思います。災害時でも、今御説明がありましたように、前年度の収入に対してということでやらなきゃならないんですけれども、これは、二月と三月でそれぞれの御家庭、もう状況がすごく違っていると思います。四月になって更に違う関係がありますので、これは、直近の収入状況で申請ができるような柔軟な対応事例を各自治体にしっかり示して、新学期に当たって保護者への周知が徹底されるように働きかけをしたいと思います。就学援助を必要とする児童生徒に対して速やかに援助が行われるように、ここは御意見は御一緒でございますので、確かに前例がないんですけれども、ここは異常事態、緊急事態だと思いますので、しっかり声を上げたら手を差し伸べることができるような仕組みを全国の自治体にもしっかり例示をして、特出しでいきたいと思います。