統一協会問題 野党国対ヒアリング 養子縁組あっせんは人権侵害 統一協会元信者が証言

 統一協会(世界平和統一家庭連合)問題に関する野党国対ヒアリングが16日、国会内で開かれました。信者の親が集団結婚して生まれた「祝福2世」の元信者が、統一協会が教義に基づいて信者の家庭同士で養子縁組を行っていたことなどについて証言しました。
 佐藤海さん(仮名)は、統一協会は「家庭は子どもがいて初めて完成する」という教義のもと、「複数の子どもがいる信者が妊娠した場合、子どもに恵まれない信者家庭に養子を出すことを推奨している」と語り、協会が組織的に養子縁組にとりくんでいることを証言。今国会中に被害者救済法案を成立させるよう強く求めました。
 全国霊感商法対策弁護士連絡会の阿部克臣弁護士は、協会による養子縁組について「『子どもの福祉』という視点が全く欠落しており、子どもの人権が無視されていることが最大の問題だ」と指摘し、養子縁組あっせん法違反の可能性があると述べました。
 厚生労働省の担当者は、統一協会による養子縁組について、あっせんの有無などの事実関係を調査するため、協会側に実態を尋ねる方向で調整していると述べました。
 野党議員は「養子縁組あっせん法違反の疑いがある。統一協会の解散命令の根拠の一つになる」として、早期に解散命令を出すよう主張しました。

以上2022年11月17日付赤旗日刊紙より抜粋