第6回「ワクチン進捗フォローアップチーム」野党合同ヒアリング ワクチン完了時期 首相発言と現場かい離 野党聞き取りで浮き彫り
菅義偉首相が高齢者向けの新型コロナウイルス接種を「7月末を念頭に終えたい」(23日)と述べたことをめぐり、甲府市は26日、同市の接種開始は6月ごろからで、希望者への2回接種が完了するのは9月中旬の見込みだと明らかにしました。首相発言と現場の実態とのかい離が浮き彫りになった形です。
同市の担当者は「ワクチン接種フォローアップ野党合同チーム」の聞き取りで、集団接種と、病院や診療所での個別接種を合わせて「週に最大7200回の接種が可能と見込んでいる。単純計算で3.7カ月かかる」と説明。「7月末に終了」の方針については「国からは何も連絡がなく、報道で聞いてびっくりした」と述べました。
担当者は、個別接種は「医療従事者の接種が終るのが前提だ」と指摘。病院・診療所の体制が整うのは「恐らく6月下旬か7月に入ってからだ」と述べました。
野党議員は、各自治体の高齢者への接種終了時期を国はつかんでいないと指摘し、「なぜ7月末と言えるのか」と追及。厚労省の担当者は、「接種主体は自治体だ。政府としても最大限支援していく」と答えるのにとどまりました。
野党議員は「自治体に責任を転嫁している。言葉だけが踊っていて根拠なしだ」と批判しました。
東京、大阪で国が運営する接種会場を設けるとの報道をめぐっては、内閣府の担当者が「関係者で調整中だ」と回答。出席議員は「選挙目当てか何か分からないが、詰まっていないことを誰かが食言(うそ)みたいに言っている」と批判しました。
日本共産党の宮本徹衆院議員が参加しました。
以上2021年4月27日付赤旗日刊紙より抜粋