性被害 第三者による調査を 告発の元自衛官、防衛省に要請 宮本・本村氏同席
自衛隊の訓練中に受けた性被害を告発している元陸上自衛官の五ノ井里奈さんが3日、国会内で防衛省の担当者と面会し、自身が受けた性被害について、第三者による公正な調査の実施を要請しました。日本共産党の宮本徹、本村伸子両衆院議員が同席しました。
五ノ井さんは2021年8月に複数の男性自衛官から性暴力を受けました。自衛隊の警務課に被害届を提出するも関係者は不起訴処分となり、検察審査会に審査を申し立てています。防衛省に対し、事実を明らかにするため第三者委員会による公正な調査の実施を求めるオンライン署名を集めています。
五ノ井さんは要請後の会見で、「(自身が所属していた部隊で)口裏合わせなどがあり隠蔽(いんぺい)されている状態です。第三者による公正な捜査をしてほしい」と語りました。防衛省は、陸自で再調査を実施しているとして、第三者による調査の実施は否定したといいます。五ノ井さんは、自衛隊内で十分な捜査が行われるか「不安がある」と述べました。
五ノ井さんは、自衛隊内で実施されるハラスメント講習に関し、「上官が『セクハラに気を付けよう』の一言ぐらいで終わる。『(セクハラは)コミュニケーションの一部だ』という先輩もいた」と証言。セクハラ相談窓口は「ほとんど機能しておらず、機能していても対応が遅い」と指摘。講習の質の向上や相談窓口の拡充が必要だと語りました。
自衛隊のセクハラ問題について、「私がいた部隊だけでなく、自衛隊全体の改善が必要になると思う」と強調しました。
以上2022年8月4日付赤旗日刊紙より抜粋