旧日本兵のPTSD調べ後世に 遺族ら厚労省に要請

 アジア・太平洋戦争に出征し、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を負った旧日本兵の実態について戦後初めて国が調査に乗り出す方針を示したことをうけ、遺族らが15日、厚生労働省に要請しました。顧みられることのなかった戦争の傷痕について「実態を調べ、明らかにして」と訴えました。日本共産党の宮本徹衆院議員が同席しました。
 政府が2006年に開館した戦傷病者資料館「しょうけい館」(東京都千代田区)には、兵士の精神疾患に関する記録や展示はありません。厚労省の担当者は、13日に開かれた同館の運営を議論する有識者会議で、兵士のPTSDを含む精神疾患について展示に向け動きだすとしたことを紹介。1年間の調査の後、展示案を示すとしました。
 要請には「PTSDの日本兵家族会・寄り添う市民の会」の黒井秋夫代表らが出席。同会は遺族への聞き取り、語り合う集いなどを続けています。黒井さんは「これまで一切顧みられることのなかった史実に、ようやく国が対応していくことに涙が出る」「戦争によって壊された人間と家族がいる」と発言。帰還兵のどれほどがPTSDを発症したのかなどを調べ、明らかにしてほしいと話しました。
 宮本徹議員は23年3月の衆院厚生労働委員会で、元兵士のPTSDの実態調査を国として行うよう求めました。国会で同問題が取り上げられたのは初めてです。

以上2024年3月16日付赤旗日刊紙より抜粋