第201回通常国会閉会 共産党国会議員団総会

 第201通常国会が17日、閉幕しました。日本共産党は国会内で国会議員団総会を開き、志位和夫委員長があいさつしました。
 志位氏は、年末までの会期延長を一致して求める野党の声に政府・与党が耳を貸さず、閉会を強行したことに抗議を表明。新型コロナウイルス感染拡大の「第1波」で傷ついた国民の暮らしと営業を守り抜き、「第2波」へ備えるため、「国会が大いに仕事をするべき時期だ。政権が抱える問題点が追及されるから閉じてしまえというのは、政権党としてあまりに情けない態度だ」と批判し、「国会を止めるな。閉会中も十分な審議を」と求めました。
 新型コロナという戦後かつてない危機のもと、国民の世論と運動、他の野党との共闘の力で、「後手後手に終始した安倍政権の尻をたたき、コロナ対策を前に動かす数々の成果をかちとった」と強調し、具体的に紹介。「コロナ危機を克服するとりくみは、これからが正念場だ」として、積極的検査戦略への転換、保健所・医療の体制強化、持続的補償、教員の大幅増など、政府の不十分な対応を前向きに動かし、各施策を最大のスピードで国民に届けさせるとりくみに全力をあげようと述べました。
 政府の施策執行の深刻な問題点として、給付金や助成金の支給があまりに遅いこと、コロナ対策での政官財の癒着を挙げ、「引き続き厳しくただしていく」と表明しました。
 「野党連合政権に道を開く国会に」と呼びかけたもとで、市民と野党の共闘が「重要な前進を記録した」と指摘。コロナ対応での3度にわたる予算案組み替え動議提出や、数百万のツイッター・デモと結んだ検察庁法改定案廃案、憲法審査会で自民党の改憲案提示を5国会連続で阻止したこと、「イージス・アショア」の「計画停止」を挙げ、「重要な成果だ」と述べました。
 この中で志位氏は、検察庁法改定案廃案について「『声をあげれば政治は変わる』ことを多くの人々と共有したことは今後につながる素晴らしい成果だ」と強調。違憲・違法の黒川弘務前東京高検検事長の定年延長の閣議決定撤回、「イージス・アショア」の白紙撤回、辺野古新基地建設の断念に向け、引き続く奮闘を呼びかけました。
 さらに、「ポストコロナ」の社会像を語り合うなかで、「新自由主義からの転換」が野党間の共通の旗印となりつつあるとし、「総選挙に向け、野党連合政権の合意と共闘の魅力ある旗印を打ち立てるため、あらゆる努力をつくす」と表明。18日告示(7月5日投票)の東京都知事選で、多くの市民と野党の力を合わせて宇都宮けんじさんの勝利にまい進しようと訴えました。
 最後に志位氏は、コロナ・パンデミック(世界的流行)のもとで改定綱領が大きな生命力を発揮しているとして、「その生命力に深い確信をもち、『党員拡大を中心とする党勢拡大特別月間』を必ず成功させよう」と力を込めました。

以上2020年6月18日付赤旗日刊紙より抜粋(写真は赤旗提供)